PCメーカーのDynabookは7月18日、13.3型のプレミアムモバイルノートPC「dynabook X83」を発表した。
「ゲーム・チェンジャーになる可能性を秘めたビジネスパーソンをサポートしたい」という思いから、「CHANGER(チェンジャー)」という愛称で展開するという。同日から受注を受け付ける。
X83 CHANGERは、薄型、軽量、堅固な本体が特徴で、カラーが「ダークテックブルー」となる、法人向けのモバイルノートPC。最大の特徴として、ユーザー自身が別のバッテリーに交換できる「セルフ交換バッテリー」機構を採用する。
バッテリーカバーのネジは家庭などにある汎用的なドライバーで緩められるが、完全には外れない構造となっているという。ネジを紛失せずに別売のセルフ交換バッテリーに変更可能だ。
Dynabook 執行役員 国内PC事業本部長を務める渋谷正彦氏は、モバイルPCの不満を調査したところ、バッテリーへの不満が多かったと語る。「従来の内蔵式バッテリーのPCは、バッテリー交換が必要な場合にPCそのものを修理に出す必要があった。しばらく自分のPCが手元からなくなるという使いづらさ、使い勝手の悪さを抱えていた」とし、バッテリー交換における手間や時間といった“PCを使えない時間=ビジネスにおけるダウンタイム”を削減できるとアピールした。
X83 CHANGERの標準となるベースモデルでは、目標値で約24.0時間駆動する「バッテリーL」と、約12時間駆動する「バッテリーS」の2種類からバッテリーを選択可能。そのほか、タイピング時の深さとなるキーストロークを2mmか1.5mmから、CPUをインテルの第13世代「Raptor Lake」となる「Core i7-1370P vPro」「Core i5-1350P vPro」「Core i7-1360P」「Core i5-1340P」「Core i5-1345U vPro」「Core i5-1334U」から選択できる。
メモリーは16GB、SSDは256GB。OSは「Windows 11 Pro」で、13.3型のWUXGA液晶(16対10)、約92万画素のシャッター付きウェブカメラなどを搭載する。本体サイズは、高さ約17.9~18.9mm×幅298.8mm×奥行き212.0mmで、重さは約950g(バッテリーL、WUXGA液晶、キーストローク2.0mmを選択時)。
インターフェースは、HDMI出力端子やマイク/スピーカー、Micro SD、複数のUSB Type-Cポートなどを用意。Dynabook 国内PC事業本部 事業本部長附 中村憲政氏は、「通常のモバイルPCでは、USB Type-Cポートが2つのモデルが多い。1つを電源コネクターとして取られ、『実質1つしか残らず、USB Type-Cポートを使えない』といった不満を解消できる」という。
また、32GBのメモリーや512GBのSSD、ダウングレードして「Windows 10 Pro」の搭載など、さまざまに選択できるカスタムメイドサービスモデルも展開する。
カスタムメイドサービスモデルではタッチパネル液晶も選択でき、その場合の本体サイズは、高さ約17.7~18.7mm×幅298.8mm×奥行き212.0mmで、重さ約950gになるという。
X83 CHANGERの販売価格はオープン。CPUの構成などによって前後するが、10万円台半ば~30万円以下になる見込みだ。目標としては、法人向けに年間20万台の販売を目指すという。
また、Dynabookは同日、X83 CHANGERに合わせて、サービスやソリューションも強化。PCの計画から調達、導入、展開、運用、保守、撤去までをワンストップで提供する「LCM運用サービス」に、セルフ交換バッテリーをセットにした「バッテリー交換サービス」を追加した。
中村氏は、「PCを管理できるポータルサイトから、バッテリーの性能劣化を検知できる機能を追加した。診断ツールを活用して交換を促すことができ、必要な際に交換用バッテリー迅速に届けることができる」とし、ユーザーのビジネスにおけるダウンタイムの最小化を実現できると語った。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」