Pixel 7と7aは同じTensor G2プロセッサーを搭載し、同じ容量のメモリーを内蔵しているため、パフォーマンスに大きな差はない。どちらのデバイスでも、アプリの起動やOSのスクロール、アプリの切り替え、ゲームのプレイは滑らかに感じた。下のグラフを見ると分かるように、全体的なパフォーマンスとグラフィックスをテストするベンチマークでも、ほぼ同じスコアを記録した(注:以下の表を見ると分かるように、パフォーマンステストの「Geekbench 6」は、プロセッサーのマルチコアのパフォーマンスだけでなく、シングルコアのパフォーマンスも評価する)。
ほとんどの場合、どちらのモデルでも、バッテリーは約1日持続したが、これはスマートフォンの設定や使用するアプリによって異なる可能性がある。レビューの際、筆者は両機を自分の個人用スマートフォンとして使用したほか、2種類のバッテリーテストも実施した。1つは、ビデオ通話、ゲームのプレイ、動画のストリーミングなどのタスク実行後にバッテリー残量を確認する45分間の耐久テストだ。もう1つは、YouTube動画をストリーミングしながら、1時間ごとにバッテリー残量を確認する3時間のテストである。
Pixel 7は、45分間の耐久テスト終了後にバッテリーが94%残っており、Pixel 7aの92%を上回った。しかし、3時間の耐久テストでは、Pixel 7aが僅差でPixel 7に勝った。全体的に見ると、Pixel 7と7aのバッテリー持続時間に差はほとんどない。
Pixel 7a | Pixel 7 | |
---|---|---|
1時間後の残量 | 96% | 95% |
2時間後の残量 | 90% | 88% |
3時間後の残量 | 85% | 81% |
それでも、充電速度はPixel 7の方がPixel 7aよりも少しだけ速い。Pixel 7aは最大18Wの急速充電、Pixel 7は最大20Wの急速充電に対応するからだ。実際のテストでは、Pixel 7は20%から30分間の充電後に64%に回復し、Pixel 7aは20%から58%に回復した(注:このテストでは、非Google製の45Wの電源アダプターと各スマートフォンに付属のUSB-Cケーブルを使用)。また、どちらのスマートフォンもワイヤレス充電をサポートする。「Pixel 6a」がワイヤレス充電に対応していなかったことを考えると、これは注目に値する。
Pixel 7とPixel 7aのソフトウェア体験も、非常によく似ている。どちらのデバイスも「Android 13」を搭載している。Pixelデバイスであることを考えると、おそらくいち早く「Android 14」にアップグレードされるデバイスになるはずだ。
さらに、電話保留中にGoogleがユーザーの代わりに待ってくれる「代わりに待ってて」機能や、自動文字起こし機能などの通話用ツールが揃った「レコーダー」アプリのほか、Googleの無料VPNなど、Pixel限定機能も利用できる。また、GoogleはPixelスマートフォン向けに、「Feature Drop」と呼ばれるソフトウェアのマイナーアップデートも定期的にリリースしており、1年を通して新しい追加機能を提供している。どちらのデバイスでも、本体のロックを解除するのに、同じ生体認証(顔認証と指紋スキャン)を利用できる。
ただし、「空間オーディオ」をサポートするのは、Pixel 7だけだ。空間オーディオとは、基本的にイヤホンやヘッドホンでサラウンドサウンドの効果を楽しめるようにする機能のことである。Netflixのドラマ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」でこの機能を試したところ、Pixel 7で鑑賞したときの方が、高速で走り去る自動車の音や昆虫の鳴き声で、動きと深みがより感じられると思った。
Pixel 7と7aでは、少なくとも3年間の「Android」のバージョンアップデートと5年間のセキュリティアップデートが提供される。つまり、Pixel 7には2025年10月までAndroidのバージョンアップデートが提供され、Pixel 7aには2026年5月まで提供されるはずだ。
ほとんどの人にとって、総合的に最適なのはPixel 7aだろう。100ドル安い価格でPixel 7とほぼ同じ体験を利用できるからだ。Pixel 7には、7aで利用できない機能がいくつかあるものの、あえてPixel 7を選ぶ決め手となるようなものはないように感じる。
主な違いとして、Pixel 7aよりもわずかに大きい画面、少しだけ速い充電、写真のアクションパン機能、空間オーディオ、水没に関するより高い保護等級などがある。Pixel 7と7aのカメラスペックは異なるものの、本格的なカメラマンでないのなら、どちらのスマートフォンを選んでも、十分すぎるほど高画質な写真を撮影できる。
Googleは、Pixel 7aで、フラッグシップのPixelデバイスと廉価版の差をさらに縮めた。その理由から、筆者は「Pixel 8」にも大いに期待している。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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