「DALL・E」などの画像生成AIでは、簡単なプロンプトを入力するだけで、さまざまな画像を迅速かつ簡単に作成できる。その一方で、動画生成AIはまだ初期段階にある。
今回、AIスタートアップのRunwayがリリースした新しいアプリでは、AIによる動画生成の今後の興味深い可能性を垣間見ることができる。
Runwayは米国時間4月25日、「iOS」向けアプリ「RunwayML」をリリースした。アプリ内で撮影した動画や端末に保存されている動画を、プロンプトを入力したり、画像やプリセットを選択したりしてまったく新しい動画に変換できる、というものだ。
例えば、同社が「Twitter」に投稿したデモでは、犬の動画がアート風な猫の動画に変換されている。
同アプリで生成された動画は、ゆがんで見えたり、醜く見えたりすることもある。しかし、そうした予期せぬ出力は生成系AIではよくあることであり、特に動画生成AIはまだ初期段階にあるということを覚えておく必要がある。
同アプリの動画から別の動画を生成する機能(Video to Video)は「Gen-1」と呼ばれており、こちらはPC版が2月にリリースされている。アプリ版では、そのプロセスが簡素化されており、PC版よりも簡単に新しい動画を生成することができる。
同アプリでは、テキストから動画を作成する(Text to Video)「Gen-2」の追加も、「Coming soon(近日公開)」というタグで予告している。
iOSアプリのRunwayMLは、Appleの「App Store」で提供されており、無料でダウンロードすることが可能だ。米国では「写真/ビデオ」のカテゴリーで、すでに19位にランクインしている。
無料でも利用できるが、アプリ内課金もあり、購入するサブスクリプションプランに応じて利用できるクレジットも多くなる。
無料の「Free」プランでは、125クレジットに制限されており、クレジットを追加で購入するオプションもない。作成できる動画プロジェクトは3つで、720pの動画のエクスポートが可能だ。参考までに、動画1秒につき14クレジットが消費される。
「Standard」プランの料金は年額143.99ドル(日本では2万2000円)で、毎月625クレジットが付与される。クレジットを追加購入することもできる。作成できる動画プロジェクトの数に制限はなく、透かしの削除や1080pの動画のエクスポートなどが可能だ。
最後に、「Pro」プランの料金は334.99ドル(日本では5万円)で、毎月2250クレジットが付与されるほか、クレジットの追加購入も可能だ。作成できる動画プロジェクトの数は無制限で、「ProRes」でのエクスポート、500GBのアセットなど、さまざまなプレミアム機能を利用できる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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