「ROG Phone 7 Ultimate」レビュー--冷却システム搭載でゲーム最優先のスマホ - (page 2)

Mike Sorrentino (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2023年04月26日 07時30分

スペック、ソフトウェア、ゲーミング性能

 ROG Phone 7 Ultimateは、PCの代用を意図しているわけではないが、そのスペックは皆さんが使っているPCをしのぐかもしれない。筆者が試用したレビュー用実機は、メモリーが16GB、ストレージが512GBなので、2022年モデルのROG Phone 6 Proが18GBのRAMだったのと比べると、少し下がったものの、余裕のある容量であることは間違いない。

 前述したSnapdragon 8 Gen 2チップに加えて、Qualcommの「Adreno 740」GPUも搭載している。ディスプレイのリフレッシュレートは165Hzだ。「Android 13」を採用し、正面のステレオスピーカー1組と、ヘッドホンジャックを備える。2022年のROG Phone 6 Proと同様、背面のLEDディスプレイにはカスタマイズ可能なアニメーションと通知アイコンが表示される。USB-Cポートは2基で、1つが下部、もう1つが左側面に配置されている。横向きにしてゲームをプレイしている間も充電しやすいようにという配慮だ。バイパス充電、つまりバッテリーは充電せずに本体に給電する機能を備えているので、ゲームをプレイしている間、本体が熱くならずに済む。

figure_3
提供:Mike Sorrentino/CNET

 ROG Phone 7 Ultimateは特に高速で、ゲームを始めたら、グラフィックスもフレームレートも簡単に最高レベルまで引き上げることができる。「フォートナイト」を毎秒90フレームで実行しても動作が鈍くなることはなく、「Mortal Kombat」を毎秒160フレームでプレイしても同様だった。高いフレームレートに対応していないゲームでさえ、Snapdragonのチップとメモリーの恩恵を受ける。例えば、「MARVEL SNAP」のカードのアニメーションは実に滑らかだったし、「マリオカート ツアー」でもそうだった。

 ベンチマークテストでは、サムスンの「Galaxy S23」や、「OnePlus 11」に匹敵する性能を記録した。必ずしも、素の性能がゲーミングスマートフォンと主流スマートフォンを分け隔てる要素ではないが、ASUSによるソフトウェアの追加とハードウェアのカスタマイズは、ゲーマー層を重点的に狙っていることを示している。

 ROG Phone 7 Ultimateで特に際立つのは、横向きのゲームプレイだ。「AirTrigger」システムのアップデート版を採用し、ゲームごとに各種センサーを設定できるようにしている。ゲーミングスマートフォンの「REDMAGIC」と同じように、本体の隅をショルダーボタンとして使用できる。例えばフォートナイトをプレイするとき、筆者は右のショルダーボタンを射撃に、左のショルダーボタンを照準モードの切り替えに割り当てている。

figure_4
提供:Mike Sorrentino/CNET

 本体のジャイロスコープを、さまざまなモーションコントロールやジェスチャー用にプログラムすることも可能だ。全体的に、細かいカスタマイズが好きなユーザーに向けた選択肢は多いのだが、今後のアップデートでは、人気のモバイルゲームに関してお勧めの操作テンプレートも用意してくれるとうれしい。

 プログラムマクロ、つまり一連のコマンドを何回も繰り返して実行させる機能もあり、これをBackground Modeと組み合わせれば、ゲーム内の特定の作業を設定して放置することができる。バッテリーを節約できるように、Background Modeでゲームを続行している間にインジケーターを表示し続けることもできるので、最終的にゲームを終了し忘れてしまう心配はない。

冷却システム

 ROG Phone 7 Ultimateでは、付属のAeroActive Cooler 7を使うかどうかにかかわらず、冷却機能が重視されている。ASUSは、スマートフォンの内部を放熱しやすいように設計しており、ゲームのプレイ中や急速充電中には確かに本体が熱くなるのが分かるものの、持っていられないというほどではなかった。ただし、ケースを使うと、手が熱くなるのを防ぐ効果がかなりある。内蔵されている温度計機能によれば、ゲームを30分プレイしたところ、摂氏40度に達した。

AeroActive Cooler 7
AeroActive Cooler 7
提供:Mike Sorrentino/CNET

 AeroActive Cooler 7は、側面にあるUSB-Cポートに接続し、電源ボタンを覆う形ではめ込む。冷却ファンが搭載されており、スマホ本体の背面にある隠し扉が開いて冷気が内部に取り込まれる。プログラム可能なボタンとLEDライトもある。このファンを取り付けてさらに30分ゲームを続けたところ、本体の温度は摂氏38度まで下がった。そのくらいの冷却能力があるAeroActive Cooler 7だが、スマートフォンの背面に金属製の巨大なクモが取り付いているように感じられる。タッチスクリーンを多用するゲームのときは特に、扱いにくくなる感じだ。

AeroActive Cooler 7の下部
AeroActive Cooler 7の下部
提供:Mike Sorrentino/CNET

 AeroActive Cooler 7にはスタンドも付いており、テーブル上で自立させることができるので、Bluetoothゲームコントローラーと併せて使えば、プレイがもっと快適になるだろう。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]