MWCで披露されたMotorolaの巻き取り式スマートフォンのコンセプトも、その機能を実現する。この製品は「rollable phone」(巻き取り式スマートフォン)とされているが、本体の背面にはおなじみの「Rizr」のロゴも描かれている。
Motorolaはこのデバイスのスペックについて詳細を明かしていないが、コンセプトの意図はかなり明確だ。本体側面のボタンを押すと、丸みを帯びた四角形のディスプレイが伸びて、より縦長のアスペクト比16:9の画面になり、メディアを視聴するときやテキストをスクロールするときの実用性が高まる。使用しないときは、スクリーンの下の端がスマートフォンの下部から背面にかけて巻き取られ、背面カメラで自撮り写真を撮影するときにはビューファインダーとしても使えるようになる。
この巻き取り式スマートフォンはコンセプトであるため、近い将来に発売されることはないだろう。だが、MotorolaがMWCでのデモに本気で取り組んできたことは明白であり、今後に期待を持てることは間違いない。このコンセプトの中核的技術のいくつかが将来の製品に引き継がれたとしても不思議ではないだろう。
中国のスマートフォンメーカーのシャオミは、MWCの早い段階で方向性を打ち出し、「Xiaomi 13」と「Xiaomi 13 Pro」をグローバル市場で発売することを発表した。この2機種は、Leicaと共同開発したトリプルカメラアレイ、それぞれ4500mAhと4820mAhの大容量バッテリー、Qualcommの最新のSnapdragon 8 Gen 2チップセットを搭載する。当然のことながら、同社の基調講演では、Xiaomi 13 Proモデルと1インチの大型カメラセンサーの説明に主眼が置かれた。
シャオミが大型センサーをスマートフォンに搭載するのは、今回が初めてではない。2022年の「Xiaomi 12S Ultra」と「Xiaomi 12S Ultra Concept」も1インチセンサーを搭載する。これは一般的なスマートフォンに搭載されているカメラよりも大きく、2つの重要な利点につながっている。より多くの光を取り込めることと、被写界深度が浅くなるという点だ。
大型のセンサーを搭載するXiaomi 13 Proは、より多くの光を捉えることができるため、明るい環境と暗い環境の両方で、平均的なスマートフォンよりも高精細な写真を撮影できる。ただし、ほとんどのユーザーは、メインレンズと望遠レンズを使ったポートレート写真の撮影で、より創造的な楽しみを見つけることができるだろう。1インチセンサーのおかげで、Xiaomi 13 Proでは、コンパクトデジタルカメラのように、被写体に近づいても、自然かつ強調されたボケ効果を得ることができる。通常なスマートフォンでは、そのように背景をぼかして、幻想的な写真に仕上げるには、被写体からある程度離れる必要がある。
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