ワークポートは2月15日、リスキリングの認知度や実施度について調査した結果を公表した。調査期間は1月24~31日、調査対象はワークポートの転職支援サービスを利用している全国の20~40代男女563人。
2022年10月に、岸田文雄首相が「リスキリングの支援に、5年間で1兆円を投じる」と表明し、リスキリングに対する注目度が高まっていることを受け、今回の調査ではスキリングの認知率などの現状のほか、自身のキャリア形成の観点からはリスキリングをどのように捉えているのかについて意識調査を実施した。
リスキリングについて知っているかを聞いた設問では、「言葉も意味も知っている」が32.5%、「意味は知らないが言葉を見聞きしたことがある」が21.0%、「全く知らない」が46.5%となった。理解までに至っていなくとも「知っている」と回答した人が半数を超える結果となった。
なお、2021年9月にワークポートが実施したリスキリングについての調査では、知っているとの回答が約30%で、今回調査では24.7ポイント上昇している。
リスキリングの現在の勤務先(直近の勤務先)での実施について聞いたところ、「はい」との回答が13.3%、「わからない」との回答が15.6%、「いいえ」との回答が71.0%となった。
また、勤務先で「リスキリング施策を実施している」と回答した人を対象に、具体的にどんなスキルが習得できるか聞いたところ、現在の業種や職種に関連するスキルを挙げる人のほか、IT系の職種でなくても、「ITスキル」(20代・男性・製造)、「RPA、Python」(40代・男性・コンサルタント)など、IT関連スキルを習得できると回答した人が散見されたという。DX関連のスキルを習得できるという回答も複数あり、DX化推進のためにリスキリングを進めようとする企業もあるという。
勤務先では「リスキリング施策を実施していない」と回答した人を対象に、リスキリングが実施される場合受けたいと思うか聞いたところ、「絶対に受けたい」との回答が42.5%、「やや受けたい」との回答が43.8%となり、86.3%がリスキリングを受けたいと考えていることがわかった。
その理由については、スキルアップのため」(20代・男性・営業)、「自分の市場価値を高めるため」(40代・男性・機会系エンジニア)など、リスキリングを自己成長や市場価値向上に繋げたいとする意見が多く挙がったという。
自身のキャリア形成においてリスキリングは必要だと思うか聞いた設問では、「絶対に必要」(46.9%)、「やや必要」(47.2%)という回答は合わせて94.1%となり、ほとんどの人が、自身のキャリア形成にリスキリングが必要と考えていることもわかった。
必要と回答した理由について、「職種として知識の向上が必要だから」(40代・男性・企画マーケティング)など、現職で活躍の幅を広げることを目指す意見が目立ったという。一方、「新しい職種に挑戦したいため」(20代・女性・医療福祉介護)といった転職を視野に入れた意見や、「世の中の変化に対応するため」(30代・女性・企画マーケティング)といった声もあったという。
もしリスキリングを受ける場合、自身のキャリアはどれぐらい変化すると思うか聞いたところ、「かなり変化する」(34.8%)、「やや変化する」(61.6%)との回答があり、合計96.4%となった。
リスキリングを受けることでキャリアが変化すると回答した人に、具体的にはどのような変化があると思うか聞いたところ、「現在の仕事をより広い視点から見ることができる」(40代・男性・企画マーケティング)、「職業選択の幅、キャリアアップの可能性が広がる」(30代・男性・機械系エンジニア)など、キャリア形成を必要とする理由と直結するような内容が多く挙がったという。
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