以前のようにApple Musicをデフォルトのサービスとして使用する必要はないが、代替サービスは種々雑多で、「iHeartRadio」「TuneIn Radio」「Deezer」「Pandora」が含まれる。自分の望む楽曲を聴くことができるのはDeezerとPandoraだけであるうえに、毎月のサブスクリプション料金を支払っている場合に限られる。
一方、最高の音楽ストリーミングサービスであるSpotifyをデフォルトとして設定することはできず、HomePodで「Spotify Connect」はサポートされない。HomePodでSpotifyを使用するには、Spotifyアプリで「AirPlayまたはBluetooth」ボタンをタップして、音楽を再生する必要がある。言い換えると、ほとんどのHomePodユーザーは、SpotifyではなくApple Musicを利用した方がいいということだ。
2つのHomePodをペアリングしてステレオで再生することも可能だが、同じ世代の同じモデル同士である必要がある。例えば、新型HomePodをHomePod miniや初代HomePodとペアリングして、ステレオで再生することはできない。HomePodを「Apple TV」ストリーマーと連携させて、テレビの音声を再生することも可能だ。
HomePodはAppleの「探す」機能もサポートしているので、Siriに、どこかに紛れ込んでしまったデバイスで音を鳴らすように頼んだり、「探す」アプリを通して自分と位置情報を共有している友人や家族の現在地を尋ねたりすることができる。
第2世代HomePodが提供するこれらすべての機能は、初代HomePodや99ドル(1万4800円)のHomePod miniでも利用できる。それでは、第2世代HomePodでは、実際に何が変わったのだろうか。
一見しただけだと、第2世代HomePodと、5年前に発売された初代モデルを区別するのは難しい。初代モデルと同様、ナシが包装されたような見た目で、高さ6.6インチ(168mm)、直径5.6インチ(142mm)というサイズも大体同じだ。よく見ると、電源ケーブルが備え付けではなく、本体から取り外せるようになっていることに気づくかもしれない。また、Siriとやりとりするときに使用するディスプレイは、小型化され、エッジツーエッジ(ディスプレイ全体に表示される)になった。
しかし、新しいHomePodには、いくつかの重要なアップグレードがある。再設計により、ツイーターの数が7基から5基に減ったスピーカーアレイもその1つだ。これらのツイーターは、筐体の底部から上向きに設置されており、ビームフォーミングを使用して、もう1つの大きな改善点、つまり空間オーディオの実現に重要な役割を果たす。
「空間オーディオ」とは、Appleが360度の音響技術を表すために使っている独自の用語であり、「MacBook」から「AirPods」、Apple TVまで、ほとんどの新しいApple製品で使用されている。HomePodの場合は、主に「Dolby Atmos」のことを指す。Dolby Atmosはほとんどのストリーミングサービスで提供されており、Apple Musicでも「Dolby Atmos Music」を利用できる。Atmosは、映画館でも家庭でも使用されているサラウンドサウンドの規格であり、近頃ではアルバムのリミキシングにも使用されている。
新型HomePodには、興味深い機能がもう1つ搭載されている。この機能は、使用されていなかったものの、HomePod miniにも実はずっと内蔵されていた。温度センサーと湿度センサーだ。「ホーム」アプリを使用するか、あるいはSiriに尋ねて、室内や屋外の温度を確認することができるようになった。この情報は、家庭にある他のスマートデバイス、特にサーモスタットに役立つだろう。
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