Appleは米国時間1月18日、第2世代「HomePod」を発表した。初代HomePodの販売終了から約2年後に登場した今回の新しいバージョンは、パワフルな音響とスマートホーム機能を備えた、フルサイズのスマートスピーカーだ。温度と湿度のセンサーや、煙と一酸化炭素の警報音を聞き取ってユーザーに通知する機能などを搭載している。この新しいHomePodにも既存の「HomePod mini」にも、同社の音声アシスタント「Siri」が搭載されており、「Hey Siri」の呼びかけに反応し、それに続くコマンドを実行する。
前世代モデルと同様にHomePodと名付けられたこの新しいスピーカーは、Apple Storeで299ドル(日本では4万4800円)で予約注文できる。販売は2月3日からで、カラーは、ミッドナイトとホワイトの2色だ。
デザインは、2021年に販売が終了したフルサイズの初代HomePodに似ているが、新型HomePodには、重要なアップグレードが各種加えられているという。Appleによると、カスタム設計のウーファーと、オーディオの方向を制御して没入感を高める5つのビームフォーミングツイーターが内蔵されている。2台のHomePodを使えばステレオペアを作れる。ただしこれを行うには、2台が同じモデルでなければならない。例えば、初代HomePodと新型HomePodでステレオペアを作ることはできない。家中にある複数のHomePodをリンクして、「AirPlay」によるマルチルームオーディオを活用することも可能だ。
新型HomePodは、空間オーディオもサポートしている。空間オーディオとは360度の音響効果を指す用語で、「Apple Music」では一部の楽曲をドルビーアトモスによる空間オーディオで聴くことができる。ドルビーアトモスは、映画館や家庭で使用されるサラウンドサウンド規格で、より最近では、アルバムのリミックスにも用いられている。
このスピーカーには、2つの新しいスマートホーム機能も密かに搭載されている。Appleによると、2023年春のソフトウェアアップデートによって提供される予定の「Sound Recognition」(サウンド認識)は、煙と一酸化炭素の警報音を聞き取り、音が特定検知されると直接iPhoneに通知を送信する機能だという。スピーカーには、温度/湿度センサーも搭載されており、ユーザーは部屋が特定の温度に達したときに自動的にブラインドを閉めたり、扇風機をオンにしたりできる。
温度/湿度センサーと、春に提供予定のサウンド認識の各機能は、HomePod miniでも利用可能だ。
新しいフルサイズのHomePodは、Appleの「HomeKit」に加えて、「Matter」規格にも対応している。Matterはオープンソースのプロトコルで、数多くのスマートホームデバイスが同規格に対応している。
iPhoneをHomePodに近づけると、楽曲、ポッドキャスト、音声通話など再生中のあらゆるコンテンツをHomePodに引き継ぐことが可能だ(iPhoneに「iOS 16.3」以降が搭載されていることが必要)。パーソナライズされた曲やポッドキャストの提案を受けることもできる。
第2世代以降の「Apple TV 4K」を所有している場合は、HDMIを介したeARCにより、テレビに接続されたすべてのデバイスのオーディオシステムとしてHomePodを使うことができる。さらに、Siriの音声コマンドでHomePodを操作すれば、Apple TVをハンズフリーでコントロールできる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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