JR西日本は1月26日、コワーキングスペースなどの予約・決済ポータルサービス「+PLACE」を、2023年春に開始すると発表した。
+PLACEは、場所と時間にとらわれない暮らしをサポートするサービス。全国のさまざまな仕事場の予約ができる。これまで各スペースのサービスを利用するには個々に会員登録が必要だったが、+PLACEで全国のサービスが同じアカウントから予約可能となる。
予約が可能となる拠点は、JR東日本の「STATION BOOTH」、テレキューブサービスの「テレキューブ」、JR西日本不動産開発の「Work PLACE COCOLO」など。西日本エリアに留まらず、全国の施設の予約が可能となるという。対象施設は、サービス開始以降順次拡大するとしている。
施設の予約は、同社が提供する移動生活ナビアプリ「WESTER」で対応。WESTER会員であれば誰でも利用できる。アプリ上の経路検索機能から、利用する列車の検索や予約と同時に+PLACEサービスの予約が可能。予約したスペースの利用時には、端末上で操作することで入室できる。
JR西日本はこれまで、鉄道事業などを中心として、駅ナカビジネスなどの周辺事業もあわせて提供するという、移動が中核となるビジネスモデルを展開してきた。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大によって利用者の動向が変化し、移動が必然的なものではなくなった。これを受けた同社は、従来のビジネスモデルをリモデルし、グループ各社の既存アセットを活かした、新たな領域への挑戦に踏み切ったとしている。
今回、自社グループに留まらず、JR東日本などとも連携することで、約500万のWESTER会員からなる利用者基盤、そして利用可能施設の双方で、これまでに無い規模のサービスを実現するという。
JR西日本 ビジネスデザイン部 課長の八重樫卓真氏は、すでに同様のサービスは提供されているとしつつ、JR西日本は鉄道事業者であり、列車利用者を顧客基盤として抱えていることを説明。それらの利用者に対しサービスを提供できるという点で規模感が異なると、+PLACEの強みを挙げた。
加えて、西日本エリアを中心に様々なサービスを展開するJR西日本が、全国区で+PLACEを展開する理由については、「家が西日本にあっても出張などで西日本エリア外に行くこともある」とし、「西日本を中心に拠点を設置していくという考え方はしていない」と、その背景を語った。
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