OpenAIが提供するChatGPTは、AIチャットボットとして大きな注目を集めている。これがGoogleの中核事業にとってあまりにも深刻な脅威であることから、共同創設者らが再び同社に関与することになったと、The New York Times(NYT)が米国時間1月20日に報じている。
新興企業のOpenAIが2022年11月に公開したChatGPTは、公開から数日のうちに100万人を超えるユーザーが、ありとあらゆる種類の質問とリクエストを投げかけるようになった。この人工知能(AI)システムは、インターネット上の膨大な量のテキストでトレーニングされており、質問に回答し、小論文を作成し、コンピュータープログラムを記述し、あらゆる種類の情報を生成できる。
ChatGPTは、信頼できそうに見えるかもしれないが、いつも正しいわけではなく、どこから回答を導き出しているのかわからない。しかし、その驚くべき能力はインターネット上で爆発的に人気となっており、その有用さから、GoogleはChatGPTに対応するための「code red(非常事態)」を社内で宣言したと報じられている。
そして今回、Googleの親会社であるAlphabetの最高経営責任者(CEO)Sundar Pichai氏の依頼を受けて、Googleの共同創設者であるLarry Page氏とSergey Brin氏がこの問題への対処に力を貸していると、NYTが報じている。両氏は2019年に、日々の経営業務からほぼ退いている。
Googleは、ChatGPTに競合する「PaLM」というAI技術を保有しているが、まだ一般ユーザーに公開していない。また、同社はAIのパイオニアであり、PaLMや、OpenAIのChatGPTの基盤である「GPT-3」などの大規模言語モデルの中心にある「Transformer」技術を発明している。同社は19日付のブログ記事で、メールのスパムフィルターや広告の最適化など、AIを活用する複数の分野について概要を説明した。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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