サムスンの2億画素イメージセンサー「ISOCELL HP2」--「Galaxy」のカメラ機能向上か - (page 3)

Stephen Shankland (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2023年01月25日 07時30分

 サムスンによると、写真愛好家(センサーの高解像度に強い関心を持っている可能性が高い人々)は2億画素でRAW画像を撮影できるという。RAW画像はサイズが大きくなるが、一般的なJPEGやHEICの写真よりも高画質で、編集の柔軟性も高い。

ISOCELL HP2の画質改善機能

 ISOCELL HP2には、特に明るい部分と暗い部分の両方を含む高ダイナミックレンジの場面で、画質を向上させる機能がほかにも搭載されている。いくつか紹介しよう。

  • 各ピクセルの光を集める能力を33%向上させる「Dual Voltage Transfer Gate」(D-VTG)テクノロジー。これにより、薄暗い場面での画質が向上し、明るい空の白飛びも軽減されるはずだ。
  • サムスンの「Dual Slope Gain」(DSG)機能は、5000万画素モードでの撮影時に、各ピクセルの露出データを2段階でデジタル化し、明るいデータと暗いデータを収集することで、HDR写真の画質を改善してくれる。センサー上のピクセル数が多いので、一部のピクセルグループは明るい光向けに調整され、ほかのピクセルグループは薄暗い光向けに調整される。
  • 「Smart-ISO Pro」と呼ばれる関連機能は、HDR写真の作成に使用されるさまざまなフレームに合わせて、さまざまな感度設定を組み合わることで、さまざまなシーンに適応する別のHDRテクノロジーだ。

 もうひとつ、ISOCELL HP2の新機能として、「Super QPD」という技術を利用して改良が施されたオートフォーカス機能もある。サムスンによると、この機能は、2×2のピクセルグループで水平方向と垂直方向の両方の位相差を検出し、薄暗いときでも、カメラが地平線や木の幹などのディテールを捉えられるように支援するという。

 ISOCELL HP2の各ピクセルの幅は0.6ミクロン(1mの600万分の1)だ。これは、HP1の0.64ミクロンよりもわずかに小さい。つまり、HP2はHP1より若干小さい、11.3×8.4mmのイメージセンサーとなっている。参考までに、人間の髪の毛は直径75ミクロン程度だ。5000万画素の写真で使用される2×2アレイの場合、ピクセルの幅は1.2ミクロンに拡大する。4×4だと、2.4ミクロンだ。

 「高解像度のイメージセンサーは今後、フラッグシップスマートフォンの標準機能になると考えている」とYim氏。「そのため、0.5ミクロン以下の高度なピクセル処理から、ピクセルのパフォーマンスやアルゴリズムまで、さまざまな取り組みを継続することが重要だと思う」

 サイズが大きければ大きいほど、光を集めやすい。サムスンのピクセルサイズは、iPhone 14 Proのメインカメラセンサーとよく似ている。iPhone 14 Proは、1200万画素モードで2.44ミクロンのピクセルを使用し、4800万画素モードで1.22ミクロンのピクセルを使用する。

 動画に関しても、ISOCELL HP2には多くの選択肢がある。センサーを5000万画素モードで使用すれば、8K動画を30fpsで撮影できる。4K動画は、120fpsで撮影可能だ(Smart-ISOを使用する場合は60fps)。1080p動画撮影時のフレームレートは、オートフォーカスを使用しない場合が480fps、使用する場合が240fpsとなる。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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