何世代も前の「Android」スマートフォンを使っている場合、Androidの最新のアップデートを適用できないことがある。Googleは、Android向けソフトウェア開発キット(SDK)の拡張によって、この問題を解決しようとしている。
開発者はこの拡張SDKのツールキットを使うことで、Androidの旧バージョンを搭載する古いデバイスに、アップデートされたAndroidの機能を組み込めるようになる。「Android 10」以降では、一部のAndroidシステムコンポーネントがモジュール化され、通常のAndroidリリースサイクル以外でアップデートできるようになっている。
この拡張SDKにより、より多くのAndroidユーザーが新機能やセキュリティのアップデートを利用できるようになる。Googleは開発者向けのブログで、Androidの拡張SDKについて、「開発の柔軟性を高め、アプリ開発者のリーチを広げるものだ」としている。
例えば、「Android 13」(APIレベル33)以降を搭載しているAndroidデバイスでのみ利用可能だった「写真選択ツール(PhotoPicker)」などのアップデートが、Androidの拡張SDKにより、利用できるデバイスが増える。今後は「Android 11」(APIレベル30)以降にアップデートされたスマートフォンで写真選択ツールを利用できる。
アプリの開発元は、アップデートされた機能が拡張SDKによって自社アプリで動作するかどうかを照会できる。写真選択ツールなどの機能の場合、開発元はユーザーにデバイスの買い替えを求めることなく、古いデバイスのままでアプリを使ってもらえるケースが増えることになる。
Googleは、Android SDKを拡張することで、開発元が自社アプリに「AdServices」APIの機能を組み込めるようにする。今回の発表は、GoogleによるAndroid版プライバシーサンドボックスのリリースに先立って行われた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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