「Mastodon」への移行にはさまざまなハードル--「Twitter」の後釜を狙えるか - (page 2)

Stephen Shankland (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2022年11月24日 07時30分

 オランダに住んでいる人オープンソースソフトウェアに興味のある人環境に関心がある人米マサチューセッツ工科大学(MIT)に通っている人ヘビーメタルが好きな人など、特定のコミュニティーを対象とするサーバーもある。これは、特定のコミュニティーに参加したいと思っている人にとっては便利だろう。Mastodonでフォローすべき相手を考えて、見つける手間が省けるからだ。

 一般ユーザー向けのMastodonサーバーもある。筆者は、それらのサーバーにより強い魅力を感じる。さまざまなことに興味があり、世界中の人々をフォローしているからだ。「バードサイト」(MastodonユーザーはTwitterのことをこう呼ぶことが多い)から移行してくる人にとっては、一般ユーザー向けのサーバーの方が馴染みやすいはずだ。

 複数のサーバーでアカウントを開設して、別々のユーザー名とパスワードを使用し、テストしてみてもいいだろう。しかし、複数のアカウントを維持したり、メインのユーザーを切り替えたりするのは、手間がかかる。

Mastodonサーバーの説明をよく読もう

 サーバー(よく「インスタンス」と呼ばれる)の選択は、厄介な作業になることもある。サーバーによってルールが異なるからだ。投稿したコンテンツに警告が発せられる基準も、サーバーによって違う。ホロコーストを否定する投稿は禁止する、といった具体的な規則を定めているサーバーもある。

 また、サーバーによって機能が異なる場合もある。投稿する行為が、「Publish」と呼ばれることもあれば、「Toot」と呼ばれることもある。Googleが投稿を見つけてインデックスに登録するのを奨励できるサーバーもあれば、ブロックできるサーバーもある。

 科学分野やテクノロジー分野の学生および専門家向けの「Qoto」などの一部のサーバーでは、投稿を引用することが可能だ。これは、自分の言葉とほかの誰かのツイートを組み合わせた引用ツイートを投稿できるTwitterの機能と同じである。ただし、開発者のRochko氏は引用の投稿を好ましく思っていないので、多くの場合、引用を投稿することは(スクリーンショットという裏技を使用しない限り)不可能だ。

 希望のサーバーに参加できない場合もある。新規ユーザーを受け入れていないサーバーもあれば、メンバーシップの申請を要求するサーバーもある。「バードランド」の代わりとなるサービスを模索する人が急増する中で、「mastodon.social」や「mastodon.online」など、いくつかのサーバーは新規ユーザーの受け入れを停止している。これら2つのサーバーは、Rochko氏曰く「どのサーバーに参加すればいいのか分からないユーザー向けの予備のオプションとして」、Mastodonのテクノロジーを監督する非営利団体によって運営されている。

 おそらく今後数週間~数カ月後には、Mastodonは落ち着きを取り戻し、ユーザーはホームと呼べる最適なサーバーを見つけることができるだろう。筆者がフォローしている何人かのユーザーは、すでに新しいサーバーに移行している。ただ、既存のサインアッププロセスが原因で、ほとんどの人はMastodonをきちんと試してみることさえしないのではないか、と筆者は危惧している。

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