この5thライブがTVアニメ第2期をフィーチャーしたものであることは前述した通り。そのなかでもCDCS公演は、第13話のファーストライブの再現も含めて追体験をより強めたもの、NT公演は追体験とともに、リアルでのファーストライブから成長した姿や未来に向けて新たな幕開けと感じられたところがあった。特にNT公演では挨拶のなかで、法元さんが「未来ハーモニー」のフレーズに触れるところもあったのだが、“色が増えて”違った景色が見られたというのも、リアルのファースライブを実際に見ていただけに感慨深いところがあった。
その増えた色には、高咲 侑の存在もあるだろう。侑はステージパフォーマンスを行わないものの、TVアニメのなかではメンバーから“13人でスクールアイドル同好会”“侑もスクールアイドル”と言われるところがあったり、またステージでも矢野さんを大切な仲間であることが伝わる場面がさまざまなところで見受けられた。それを思うと、5thライブは13人13色で彩ったステージと感じられた次第だ。
また余談ではあるが、ニジガクのメンバーはみんな個性的かつ魅力的で、NT公演で矢野さんが12人のメンバーコールをしたあと、侑の名前をコールする前に、矢野さんの心境とも侑の心境ともとれるような“ヒトリダケナンテエラベナイヨー!”という叫びも聞かれた。そんな心境が少しありつつも、筆者お気に入りのメンバーがエマ・ヴェルデということを踏まえて触れておきたいところがある。
5thライブにおいて指出さんの髪型は、エマがライブをしているときに見るような、内に巻いた感じのツインテールになっていたのだが、NT公演の「永遠の一瞬」以降は、エマの日常でしているような三つ編みに変わっていたところや、CDCS公演で久保田さんが果林としてのコール&レスポンスをする際、12人がそれぞれセクシーポーズをきめる流れになり、そのなかで指出さんは、独特なセクシーポーズを頑張ってきめていたところは目を引いたところだろう。また、「繚乱!ビクトリーロード」では、ソロパートでエマの“ネイチャーガール”感がある優しい歌い方と、学ラン風衣装で凛々しい表情を決めたり、長いブレードをぶんぶん振るという、ギャップある光景はみどころのひとつでもあった。さらにエマが属するQU4RTZの「ENJOY IT!」では、赤のチェック衣装がメンバーとしてもキャストとしてもお似合いということもさることながら、ハーモニーを大事にする歌声の響きと、曲途中のクラップによる一体感が心地よかったところもある。
何より印象的なのは、エマのソロ曲ステージだろう。前述のようにCDCS公演では「声繋ごうよ」、NT公演では「La Bella Patria」を披露している。
「La Bella Patria」では白とライトグリーンを基調とした、大きなリボンも目を引くドレス風衣装に、背中には麦わら帽子という姿でエマの映像とともに指出さんがパフォーマンス。この曲はTVアニメ1期第5話の挿入歌で、この格好も5話の内容にちなんだものとなっている。またエマと果林の関係性にスポットを当てた内容でもあり、曲中でのライトや電飾はエマのイメージカラーであるライトグリーンを中心にしつつ、一部で果林のイメージカラーであるロイヤルブルーも織り交ぜられているのも目を引くところ。
前に向かって指をぐるぐるとする振り付けや、サビの部分で腕を伸ばして差し出すようにするところの、思いを伝えるような“説得力”感と言えるようなものも魅力的。エマのソロ曲ではアップテンポな楽曲であるなかで、初めて披露した3rdライブ以上に躍動感のあるダンスとステップで披露している姿と、最後の決めポーズで見せたエマをほうふつとさせる笑顔が心に残るところ。加えて、このあとに歌われたのが「VIVID WORLD」というのも、5話のなかで果林をスクールアイドルに導いたのがエマということを踏まえれば“エモい”を感じるところでもあった。
「声繋ごうよ」は、TVアニメ2期13話でのファーストライブで歌われた曲。あわせて、エマの2ndソロ曲であり、リアルでのファーストライブでも歌われた楽曲でもあり、“歌のお姉さん”を感じられるような、一緒に歌うとみんな仲良しで笑顔になれるような歌となっている。ちなみにアニメでは、ライブ会場や配信で見ている子どもたちに向けてエマが歌声を響かせているシーンが描かれているとともに、ウインクを決めている姿がとてもキュートだということは触れておきたい。
ステージでは指出さんが歌い進めるなかで、途中からはキャスト陣がダンサーとして登場する演出も。もともとリアルでのファーストライブでキッズダンサーが登場する演出があり、3rdライブで披露したときもキャスト陣が登場している。その3rdライブのときよりもニジガクメンバーが増えていることから、この曲では過去最大人数のステージに。終盤では、指出さんが隣にいた小泉さんや大西さんに対してあやすようにほほをタッチしたり、みんなで“おてて”を繋いでダンスをしたり、最後は指出さんを中心に“ぎゅっ”とするぐらいに集まるという微笑ましい光景も。スイスからスクールアイドルになるため単身来日したエマの“お友達”とも“妹”ともとれる存在が増えたと感じられる様子も印象的なところであり、癒し系スクールアイドルエマの心をぽかぽかするステージを体現していると思えた次第だ。
なお、今後の展開についても告知された。大きな発表となったのは、スピンオフコミック「にじよん(漫画:ミヤコヒト)」初のショートアニメである、TVアニメ「にじよん あにめーしょん」の制作決定。2023年1月からTOKYO MX、BS11にて放送予定としている。
また、スクスタでは、ゲーム内覚醒衣装として「永遠の一瞬」が今冬より登場予定。また「永遠の一瞬」については、10月12日にシングルCDを発売予定で、ジャケットイラストを公開。また同シングルでは「永遠の一瞬」のほか、あなたと作る新曲プロジェクト!楽曲「OURP13CES!!!」と「Hurray Hurray(12 人Ver.)」も収録される。
書籍では、「キズナComicBook」第3巻が12月に、「素顔のフォトエッセイシリーズ 05 ~栞子・ミア・嵐珠~」が11月に発売予定であるほか、「TVアニメ2期オフィシャルBOOK」の制作も告知した。
また本ライブの映像商品である「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 5th Live! 虹が咲く場所 Blu-ray Memorial BOX」を、2023年3月22日に発売予定であることも発表。価格は2万2000円(税込)となっている。
■ライブフォト(Colorful Dreams! Colorful Smiles!公演)
■ライブフォト(Next TOKIMEKI公演)
(C)2022 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス