モデレーターを務めるシグマクシスの田中 宏隆氏は、日本における食領域のイノベーションに必要なアクションや必要な要素について聞いた。
カーマインワークスの深田氏はパナソニック「Game Changer Catapult」時代から提唱する「UNLEARN(アンラーン) これまでのやり方を一旦忘れる」を掲げた。
「今までの仕事のやり方や人生の生き方、選び方を一旦“アンラーン”、つまり忘れることで新しいやり方を生み出していくということ。さらに『インタープレナーになること』と言っている。『アントレプレナー(起業家)』とか『イントレプレナー(社内起業家)』という言葉もあるが、『インタープレナー』は組織を超えて事業や取り組みを行うという意味だ。日本語で複業・副業と言われるが、越境しながら副業できることをどんどんやっていく。会社の中が大事という人ももちろんいるが、会社を離れて行うのも大事だ。そして最後に『Go Global Again』だ。コロナ禍で海外に行けなかったが、やっぱり日本から世界にどんどん発信して世界をリードする。日本にはたくさんの強みがあるので、その強みを生かしてどんどん出ていくというのが私が提案したいアクションだ」(深田氏)
CAN EATの田ヶ原氏は「No.2をここに呼べ!」というフリップチャートを掲げた。
「先のスパイの話にもあったが、No.1の人や担当者はそんなに失敗を恐れていない気がする。逆にNo.1は名前がウェブなどに出ているので、糾弾されやすいが、No.2は組織的に(ものごとを)考えるので失敗はしたくないのではないかと思う。逆にNo.2から4がスパイになる傾向が強いのだとしたら、今日みたいな場に呼んでもらい、『こうしなければいけない』という意識をたきつけてもらいたい。SKS JAPANのような場に参加した後に、大きなイノベーションを生み出せる企業になれるのではないかという期待感も込めて、(社内で)ちょうど真ん中ぐらいの人に来ていただき、先ほどのスパイマニュアルのような状態を払拭された状態にすれば、社内のイノベーションがうまくいくのではないかと思う」(田ヶ原氏)
フードテックエバンジェリストの外村氏は、「- Merit of Japanese Co. You don't get fired when failed!」というフリップチャートを出し、日本の大企業にいる最大のメリットとして「失敗してもクビにならない」ことを再認識してほしいと語った。
「米国の企業で勝手なことやって失敗したら即クビになるが、日本の大企業はどんなに怒られてもほぼクビにならない。ならやればいい。失敗したってクビにはならないし、給料も引き続きもらえるのだから、やった方が得だ。そう考えると、大企業の方がイントレプレナーが増えるのではないかと思う」(外村氏)
衆議院議員の山本氏は「やりたいこと─やるべきこと─今できること」というフリップチャートを掲げて次のように語った。
「やりたいこと、やるべきこと、で、今できること。きっとこのバランスの中で常に人はいろいろ思いが揺れているんだと思う。いかにこの『やりたいこと』の思いが強くなったときに、冷静に今できることは何か、やるべきことは何か。もしくはやるべきことが見えたときに、自分が本当にやりたいことは何か。このバランスをどのように取り続けていくのかを繰り返す。失敗している中でも成功している中でも、ずっとぐるぐる回していくのが、結局はイノベーション、もしくは自分が納得できる人生、もしくは仕事について納得できるのではないかと思う」(山本氏)
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