保護強化機能を有効にすると、アクセスしようとしているサイトがフィッシングサイトであるかどうかを、Chromeがリアルタイムでチェックする。これらのスキャンで、悪意のある犯人に誤って情報を渡してしまうのを 防げる可能性があり、時間と費用の節約につながる。
Chromeのウェブストアから新しい拡張機能をダウンロードするときも、信頼できるかどうか、保護強化機能が知らせてくれる。信頼できる拡張機能は、Chromeウェブストアのデベロッパープログラムポリシーに従っている。
ファイルをダウンロードするときも、その前にChromeがスキャンし、疑わしいファイルをブロックする。疑わしいファイルではあるものの、明確に危険と判定できない場合は、そのファイルをGoogleに送ってさらに徹底的に解析するかどうかをChromeが確認してくる。このスキャンと解析には数分ほどしかかからないので、できる限りの安全性を求めるなら、使う価値がある。
またGoogleは、ユーザーの情報が漏えいしていないかどうかを確認するために、ユーザー名とパスワードがデータ漏えいに関係しているかどうかもスキャンする。厄介な問題と心配が、これでかなり軽減されるだろう。Googleからの通知で、不正な料金請求への警告も届く。
こうした保護機能は便利なものだが、欠点もいくつかある。
保護強化機能を有効にすると、ダウンロードした内容など、Googleに共有するデータが増える。Chromeにログインしている場合、Googleアカウントも閲覧データと一時的にリンクされる。Googleによると、これは、ユーザーの特定の状況に応じて保護を調整するためであり、このデータは短時間でユーザー保護のために匿名化されるという。ただし、プリンストン大学とスタンフォード大学の研究によれば、検索履歴を含む匿名化されたデータは、一般公開されているデータを通じ、ソーシャルメディアのプロフィールと紐づけられる可能性もあるという。
保護強化機能は、開発者に影響する場合もある。新しい拡張機能を開発している場合、Googleがそれを信頼できると判定するまで待たなければならない。Googleは、新しい開発者に対して、信頼できると判定する前に、数カ月にわたってデベロッパープログラムポリシーに従うことを義務づけている。開発業務に収入を頼っている新しい開発者は、このポリシーの影響を受ける可能性があるし、才能がありながら数カ月も待つ余裕がない優秀な人材が締め出されることにもなりかねない。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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