「Chromebook」が初めて発表されたのは、2011年5月のことだった。当初は、ウェブブラウザーが載っているだけのノートPCと嘲笑されたが、今でははるかに進化を遂げ、私用にも仕事用にも使えるユーザーフレンドリーなノートPCになっている。仕事の大半をブラウザー上でこなせる今となっては、シンプルさと使いやすさが融合した理想の形と言える。
問題は、「Windows」および「macOS」ユーザーの多くが、いまだにChromebookを玩具のようなものと軽くあしらっていることだ。できることに限界があるOSの不自由さに気づかないコンシューマー向けだと思っているのだ。
そうした人たちは、Chromebookの真の魅力を分かっていない。
そこで、Chromebookが完璧なノートPCと言える、もっともな理由を5つ挙げてみたい。筆者もChromebookは常用しており、要らない機能がやたらと増えて肥大した従来のOSを使わずに、急いで仕事を片づけたいときに使っている。ということで、さっそく5つの理由を紹介しよう。
第一の理由は、まず反論の余地がないだろう。世界中どこでも、経済状況が諸々の予算に強く影響していることを考えると、割安なハードウェアを見つけられれば、生産性を維持するうえで間違いなくプラスになるはずだ。といっても、Chromebookならどれでも安価というわけではない。筆者は以前、「Chromebook Pixel」に大枚をはたいたことがあり、これは今でも愛用機の1つである(ディスプレイとキーボードが、当時のクラス最高だった)。最近では、もちろんHPの「Elite Dragonfly」なども選択肢に入る。これは約1700ドル(約23万円)からだ。
そういう価格帯を別とすれば、真っ当なChromebookが400ドル(5万4000円)前後で手に入る(例えば、ASUSの「Chromebook Flip C433 2 in 1」は、Intelの「Core m3-8100Y」、8GBのRAM、64GBのeMMCストレージを搭載している)。あるいは、Acerの「Chromebook R 13」なら、199.99ドル(約2万7000円)ともっと安価でありながら、4GBのRAMと64GBのeMMCストレージを搭載する。
確かに、安価なWindowsノートPCという選択肢もある。だが、400ドル以下で同等のスペックのハードウェアに、MicrosoftのOSを搭載しているとなると、同じ価格帯のChromebookほどのパフォーマンスは期待できない。Appleのノートブックに至っては、最も低価格な「MacBook Air」でさえ999ドル(日本版は13万4800円)からであり、価格の点では比較にならない。
「ChromeOS」ほど、ユーザーから見て分かりやすいノートPC用OSは、この世に存在しないだろう。分かりやすいのは、Chromebookの機能が限定的だからだという主張もあるが、「Android」と「Linux」どちらのアプリも実行できることを考えれば、これは完全に的外れだ。どれほどユーザーフレンドリーをうたっていても、ChromeOS並みに使いやすいと言い切れるOSはない。
ChromeOSの使いやすさは、他のOSの何光年も先を進んでいる。文句は言わせない。経験の長さにかかわらず誰でも、Chromebookを開けばすぐに使い始めることができる。OSのアップグレードでさえ、年配ユーザーにもできる程度の簡単さだ。
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