サムスンは、米国時間8月10日に開催された年次イベント「Galaxy Unpacked」で、第4世代となる折りたたみ式スマートフォンを発表した。「Galaxy Z Flip4」は、画面を半分に折りたたむとポケットサイズになるクラムシェル型モデル。「Galaxy Z Fold4」は、折りたたむとほぼ通常のスマートフォンサイズになるタブレットサイズモデル。この「ほぼ」が重要だ。そして、折りたためる画面を搭載したスマートフォンを製造しているのは、サムスンだけではない。Motorolaの「razr」もあるし、米国外では華為技術(ファーウェイ)と小米科技(シャオミ)の製品もある。そうなると、当然の疑問が出てくる。Appleの折りたたみ式「iPhone」はどうなっているのか、と。
まず考えなければならないのは、Appleは準備が整うまで決して製品を発表しないということだ。確かに、無線充電パッドの「AirPower」を発表してから開発を中止したという前例はあった。だが、これは例外だ。Appleが折りたたみ式のiPhoneを開発中だと公表することはないし、うわさを認めることもないだろう。
次に、Appleは製品というものを、問題への解決策と位置づけたうえで、品質とイノベーションを強調するのが一般的だ。
「Galaxy Z Fold」シリーズは、問題への解決策というより、むしろ「このテクノロジーの魔法をご覧あれ、これで何ができるでしょう!」というスタンスのように見える。そして、クールな要素は、確かに独創的ではあるものの、普通のスマートフォンに期待される機能を犠牲にして成り立っている。バッテリーの持続時間もそうだし、人間工学に基づいた設計やソフトウェアの操作性、価格もそうだ。「Galaxy Z Flip」シリーズは、ポータビリティーの問題こそ解決しているが、Galaxy Z Foldと同じような難点を抱えており、中でもバッテリーの持続時間とカメラ性能の問題は大きい。
公平を期するために言っておくと、「Galaxy Z Fold3」は大型のメイン画面を採用し、サムスンのスタイラス「Sペン」にも対応するなど、大きな前進を見せた。Galaxy Z Fold4では、アプリの「フレックスモード」が改善され、プラスの要素が増えたようで、ただクールなだけではなく便利になっている。
Appleから折りたたみ式iPhoneが登場するとしたら、どんな問題が解決されるのだろう。「iPhone Flip」だとしたら、ポケットに収まるサイズのまま画面が大型化して、「iPhone 13 mini」の後継となるのだろうか。それとも「iPhone Fold」ということで、半分に折って閉じると「iPhone 13 Pro Max」くらいのサイズになる「iPad mini」のような位置づけになるのだろうか。あるいは、まだ見たことのないデザインが採用されるのだろうか。ひょっとすると、ロールカーテンのように画面を広げられる「iPhone Roll」という可能性もあるかもしれない。ここで、話題になっているうわさについて見ていこう。
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