数週間前から、SelectSetsはオフラインになっており、所有者を見つけてコメントを求めることもできなくなっている。
写真の販売に加えて、親が運営する多くの子どもダンサーのアカウント(Mollieさんのアカウントも含む)では、見知らぬ人が子どものAmazonのほしい物リストに列挙されている水着や下着をプレゼントしたり、「ダンサーたちの夢を実現するスポンサー」になる、または、ダンサーたちの「道のり」をサポートする、といった名目で送金したりできるようになっている。
こうした親たちがしていることは厳密には違法ではないが、彼らは、あからさまに性的ではないものの、性的な要素があると多くの人がみなしうるグレーゾーンの危うい立場に自分の子どもを置いている。Amazonのほしい物リストを利用するビジネスモデルは、年配の男性からお金やプレゼントを受け取るオンラインのシュガーベイビーに広く受け入れられている。
Amazonの広報担当者は声明で、「当社の利用、および販売の規約では、Amazonのサービスを利用するには、ユーザーが18歳以上であるか、親権者または後見人の承諾を得ている必要があると、はっきり記載してある」と述べている。「未成年者が無断でアカウント開設したことが判明するケースもまれにあるが、その場合は、アカウントを閉鎖する」
11歳の少女たちが、こうしたダンサーやモデルの子たちが次のビキニモデルの撮影会に参加できるように自分のお小遣いを送っているわけではないだろうとAdamsさんは話す。「一体誰がこれらの子どもたちにチップを渡しているのか。性的捕食者たちだ。一部の親は自分の子どもを搾取して、性的捕食者の求めるコンテンツを提供しており、性的捕食者はそうした状況を好ましく思っている」(Adamsさん)
Plunkett氏は、自分の子どもが写っているコンテンツを軽い気持ちで共有している親と、利益を得る目的で共有している親を区別しており、そうした営利目的の親の活動を「商業的シェアレンティング」と呼んでいる。
「そうした親たちは、現在または将来何らかの経済的利益を得ることを期待して、自分の子ども、または、場合によっては家族全体のプライベートな瞬間や私的な瞬間を撮影し、デジタルで共有している」(同氏)
親の期待や意図に関係なく、子どもたちの姿が一般向けのソーシャルメディアコンテンツに写っていれば、そのコンテンツがバイラル化する可能性は常に存在する。そうなったとき、親には2つの選択肢がある。その機会を利用してコンテンツを収益化しようとするか、コンテンツを抑制しようとするかだ。
Abidin氏は、一定期間にわたって同じインフルエンサーの活動の変化を追跡する調査を実施し、多くのインフルエンサーの親が、ある時点で転換することに気づいた。そのきっかけは、自分の子どもが有名人であることを学校の他の子どもたちに知られてしまった、子どもがもう活動を楽しめなくなった、といった単純なものから、ファンから逃げようとして、カーチェイスに巻き込まれてしまった(Abidin氏が調査対象者の1人から聞いた話)という深刻なものまで、さまざまだ。
インフルエンサーで、約9万2000人のInstagramフォロワーがいるKaty Rose Pritchardさんは2022年、ソーシャルメディアで自分の子どもたちの顔を見せるのをやめることにした。子どもたちの顔が、ロールプレイング用のアカウントに使われていることに気づいたからだ。Pritchardさんが投稿した子どもたちの写真がスクリーンショット撮影され架空の子どものプロフィールを作成するという私的な欲求のために使われていた。それについて、Pritchardさんは投稿の中で、「冒涜された」ように感じたと述べている。
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