東日本旅客鉄道(JR東日本)は5月23日、野村不動産と共同で推進している国家戦略特別区域計画の特定事業「芝浦プロジェクト」の計画詳細を発表した。
同プロジェクトでは、浜松町ビルディング(東芝ビルディング)の建替事業として、ツインタワーの建設を予定(S棟:2025年2月竣工予定、N棟:2030年度竣工予定)。
同社によると、区域面積約4.7ha、高さ約235m、延床面積約55万平方メートルの、オフィス・ホテル・商業施設・住宅を含む、約10年間におよぶ大規模複合開発になるという。
また、世界的建築家の槇文彦氏を設計者に迎え、東京湾岸部の新たなシンボルとして、国際ビジネス・観光拠点を創出していく予定。同プロジェクトでは、都心の利便性と、眼前に広がる空と海を有する芝浦エリアならではの立地を生かし、「空と海、世界へひらかれたこの街で、新しい人と社会の未来をつくりだす」ことを目指す。
その一環として、働き方や働く環境に求められる価値観が変化した今の時代に寄り添う新たな働き方「TOKYO WORKation(トウキョウ ワーケーション)」を提案。「ビジネスの中枢である東京都心で働くこと」と「空と海から得られる開放感」を融合し、自分に合ったスタイルで働けることを目的としている。
周辺環境を生かしたウェルビーイングなオフィス専有部や、快適に過ごすことができる共用部に加え、施設内のホテルや商業施設、さらには徒歩圏内にあるさまざまなスポットなどから、好みにあったワークプレイスを選択できる就業環境を用意。入居企業にとっては、働く人々のパフォーマンスや従業員エンゲージメント向上につながり、周辺部を含めたエリア全体を、ひとつのワークプレイスとして捉えられるという。
加えて、最上級のパーソナルなサービスと、ラグジュアリーな体験を提供するため、S棟上層階には、欧州最大手のホテルグループであるアコーが手掛けるラグジュアリーホテルブランド「フェアモント」が日本へ初進出する。ホテル名称は「フェアモント東京」で、開業は2025年度を予定している。
フェアモント東京は、地域の歴史や文化に根ざしたゲスト体験を提供するほか、ワーカーに対してサービスを提供することも検討し、「TOKYO WORKation」の一翼を担う予定だという。
さらに、未来の社会に向けた取組みとして、自然との共生・地域文化の育成・地域のレジリエンスをテーマに、「芝浦サステナブルアクション」を実施。街が成長をつづけるために、産業、官公庁、学校と連携し、地域の住民を主役にした取り組みを目指しており、その一部をすでに始めている。
具体的には、「街区全体でのCO2排出量実質ゼロを実現」「SKDs学びのまちのプロジェクト」(港区の事業への協力)、「Hi-NODEにおける、水辺のにぎわい創出と舟運活性化への貢献」「発災後にも事業に必要な機能を維持し、しなやかに回復する街」などを挙げている。
なお、事業主体のひとつである野村不動産をはじめとする野村不動産グループでは、同プロジェクトS棟への本社機能の移転を決定。2030年をターゲットとするグループビジョンである「まだ見ぬ、Life&Time Developerへ」のもと、チャレンジングな組織風土の一層の醸成に向け、同プロジェクトへの移転を行うという。
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