新型「Apple Watch SE」に期待できる理由--機能十分の廉価版となるか - (page 2)

Lisa Eadicicco (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2022年04月25日 07時30分

 Apple Watch SEには、高価格帯の姉妹機ほど高度な機能はないものの、健康および安全性に関するAppleの重要な機能はほとんど採用されている。SEでは、心電図こそ記録できないが、高心拍数と低心拍数の通知、不規則な心拍の通知、転倒検出、緊急通報サービスへの連絡は利用できる。転倒の心配がある高齢家族のために購入する場合でも、これだけあれば十分だろう。

 血中酸素濃度の測定などの新しい指標は、必ずしも有用とは感じられないこともある。Appleによると、Apple Watchの血中酸素アプリで測定すると、「全体的なウェルネスの状態を知る」ことができるとのことだが、測定値を見てどうすべきなのかが筆者にはよく分からない。Apple Watchは医療用の機器ではないので、測定値が低い場合に用心する必要があるのかどうか、はっきりしないのだ。

 もちろん、こうした機能に全く期待できないということではない。2020年にApple Watch Series 6をリリースしたとき、Appleは健康に関する3種類の研究をめぐって研究者と協力する予定だと発表した。新型コロナウイルス感染症などに伴う呼吸器の状態を検出するほか、喘息や不整脈の管理に、血中酸素濃度測定値などの指標がどう役立つかを調べるためだ。だが、現時点では、Apple Watch Series 6とApple Watch Series 7の血中酸素濃度測定機能は、必須だとは感じられない。同様に、Garmin、Fitbit、サムスンなどのウェアラブルデバイスにも血中酸素濃度の測定機能はあるが、その解釈は利用者に委ねられている。

 Apple Watch SEのシンプルなヘルスツールというアプローチは評価しているが、今のところ高価なモデルにしか採用されていない機能のうち、少なくとも1つ、追加してほしいものがある。常時オンの画面だ。「Apple Watch Series 5」以降(Apple Watch SEを除く)では、本体が休止状態でも常に画面を点灯させておける。これなら、Apple Watchの最も基本的な機能が使いやすくなる。つまり時計としての機能だ。

 大したことではないと思われそうだが、Apple Watch SEと違ってApple Watch Series 7では、手首を動かしたり画面にタッチしたりしなくても、ぱっと見ただけで、時刻やアクティビティの進行状況を見てとれる。この機能は便利だ。ウェアラブルデバイスの長期的な目標ということを考えると、心電図モニターの導入のようなヘルス関連のアップデートほど、期待感があるわけでも有益なわけでもない。だが、常時オンの画面は、日常使いに重宝する。Apple Watch SEの次期モデルでは、ぜひ採用してほしい。

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