「Apple Watch Series 8」は、Appleのウェルネスデバイス史上最も洗練されたモデルになるかもしれない。BloombergとThe Wall Street Journalの報道で指摘されているように、Appleは体温センサーを追加し、コンシューマー向けヘルス市場でさらに存在感を強化しようと狙っている可能性がある。
血中酸素濃度の測定をはじめとする既存の機能に体温センサーが加われば、さらに健康的なライフスタイルを促進できるかもしれない。Apple Watchが人命救助に役立ったという事例も数多い。だが、「Apple Watch Series 6」と「Apple Watch Series 7」でも既に、提供される情報が多すぎて、個人的には対処しきれない状態だ。Apple Watch Series 8でさらにヘルス指標が増えると、ユーザーによっては複雑すぎるということにもなりかねない。
だからこそ、筆者はもっとシンプルで安価なモデルの次世代版に期待している。「Apple Watch SE」だ。Bloombergは2021年6月、Apple Watch SEの新型が2022年に登場する可能性があると報じていた。そのとおりだとすれば、2022年の秋には、2020年モデルの後継機にお目にかかれることになる。筆者がスマートウォッチを便利だと感じるのは、エクササイズを記録するとき、運動中の心拍数を確認するとき、「iPhone」の通知を手元で受信するとき、たまにある「Apple Pay」を使って買い物をするとき、くらいだ。現在のApple Watch SEでも、これらすべてに加えて、それ以上の機能も使うことができる。次期モデルがどうなるか楽しみだ。
279ドル(3万2800円)からのApple Watch SEに対して、399ドル(4万8800円)からのApple Watch Series 7は、より多くのヘルス機能を搭載し、その他の改良も加えられている。例えば、血中酸素濃度を測定する機能や、手首で心電図(EKGまたはECG)を記録する機能、あるいは画面の大型化、充電の高速化などだ。
こうした特性により、Apple Watch Series 7はより包括的なヘルストラッカー、より高機能な通信ツール、そしてより便利な睡眠トラッカーとなっている。画面が大型化したおかげで、QWERTY配列のフルキーボードを使ってテキストメッセージに応答できるし、充電が高速化したことで、一晩中睡眠を追跡した後でフル充電もしやすくなった。
BloombergとThe Wall Street Journalによると、Apple Watch Series 8も同じような方向性を踏襲すると予測され、皮膚温度センサーの追加によって妊娠計画の作成やその他の用途にも利用できる可能性があるという。
こうした追加機能は、誰もが必要としているわけではない。そこに、機能を絞り込んだApple Watch SEの魅力がある。「アクティビティリング」を完成させたいとか、スマートフォンが手元にないときにメッセージを見逃したくないだけならば、おそらく、血中酸素濃度の測定、大型画面、高速充電といった機能はなくても済むだろう。Apple Watch Series 7やその先行モデルは、ウェルビーイング、特に心臓の健康に気をつけたい人を対象にしているように感じられる。
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