ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、複数の企業がロシアで製品やサービスの販売を停止すると表明している。
AppleやMicrosoftは先週、ロシアで製品の販売を停止すると発表した。ゲーム大手のElectronic Arts(EA)は、紛争が続く間、ゲームやデジタルアイテムの販売を停止するとしている。Airbnbなどのオンラインサービスはロシアでの営業を停止している。
この他にも、ハイテク企業各社は偽情報の取り締まりや、RT News、Sputnik Newsといったロシア国営メディアのオンライン活動を制限するなどの措置を講じている。GoogleとTwitterはロシアでの広告販売を停止している。
ロシアで製品やサービスの提供を停止すると表明した各社の動きは以下の通り。
Apple:ロシアでの製品販売を停止したほか、「Apple Pay」による決済を制限するなど、オンライン取引を停止している。また、ウクライナで市民を守るため、「Apple Maps」の一部機能を無効にした。
Microsoft:ロシアで製品とサービスの新規販売を一時停止すると発表した。また、ウクライナでサイバーセキュリティを強化することを約束した。
Google:ロシアで広告事業を一時停止している。YouTube、検索、その他すべてのGoogleをスポンサーとするマーケティングなどが対象となる。The Wall Street Journalは米国時間3月3日、ロシアの通信当局は、ウクライナに関する誤った政治情報を含むオンライン動画広告を表示しないよう求めたと報じていた。同社は4日、「非常事態を考慮し、ロシアでGoogleの広告を一時停止している」との声明を出した。「状況は刻々と変化している。当社は適時、最新情報を共有する」としている。また、「Googleマップ」の一部の機能が無効化されている。このほか、ウクライナからの避難者向けの情報を提供している。
サムスン:現地時間3月4日時点で、ロシアへの製品輸出を一時停止している。広報担当者は、「この複雑な状況を注視し、次の段階を決定する」としている。
TikTok:6日、ロシアで動画サービスのライブ配信と新規コンテンツを一時停止することを明らかにした。ロシアで新たに可決された「フェイクニュース」法に基づく判断で、この新しい法律の安全性への影響を確認する必要があるとしている。新法は、ロシアのウクライナ侵攻について「偽情報」を拡散した者に、最長15年の禁錮刑を科すというものだ。
Snap:ロシアとベラルーシの組織に対するすべての広告販売を停止している。アプリは家族や友人と利用する重要なコミュニケーションツールであるため、両国全域で提供を続けるとしている。
Airbnb:民泊サイトサービスのAirbnbは、ロシアとベラルーシですべての事業を停止している。また、ウクライナからの避難者10万人に無料で一時的な滞在先を提供すると発表した。非営利団体Airbnb.org、Airbnb.org Refugee Fundへの寄付などで支援するという。The Guardianが報じているように、ウクライナでの予約に伴うホストとゲストの手数料を免除している。「予約するが宿泊しない」形でAirbnbを利用し、ウクライナのユーザーに宿泊料を直接提供するという支援が世界中で広がっているためだ。
任天堂:ロシアのeショップは現在メンテナンスモードになっており、ロシアのユーザーは利用できないという。
EA:「FIFAシリーズ」など、人気の高いビデオゲームの開発元である同社は、ロシアとベラルーシで全コンテンツの販売を停止すると表明している。ゲーム、アドオンコンテンツ、仮想通貨(暗号資産)などが対象となる。また、スポーツ関連のビデオゲーム「FIFA 22」「NHL 22」のすべてのバージョンから、ロシアのチームを削除したという。
Intel:ロシアとベラルーシの顧客向けの出荷をすべて一時停止している。
Netflix:ロシアにおけるすべてのプロジェクトと買収を一時停止していると報じられた。また、ロシアのサービスに、国営チャネルを追加する計画はないことを明らかにしたという。
BMW、Ford、General Motors(GM)、本田技研工業:複数の自動車メーカーが、ロシアで事業を縮小するなどしている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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