ほとんどの製品は、名前を見れば、それがどんなものなのかは大体分かる。しかし、Spotifyの「Car Thing」は現実世界におけるクリックベイト(訳注:クリックを誘導するようなネット上の誇大広告のこと)のようだ。その漠然とした製品名を見たら、Car Thingとはどんなものなのかと疑問を抱かざるを得ない。この漠然とした名前の自動車用アクセサリーは2019年5月に発表され、2021年4月に限定リリースされた。米CNETは先ごろ、このデバイスを実際に使用した記者によるレビュー記事を公開したが、ほとんどの消費者は自分で試す機会を得られなかった。Car Thingは一部の「Premium」プラン利用者を対象とする招待制で提供されていたためだ。
Spotifyは今週、Car Thingの一般販売を開始することを発表した。90ドル(約1万円)を払えば誰でも購入可能になったわけだが、大げさな宣伝が出てくることが予想されるので、本記事では、Car Thingとは何かということ、そして、もっと重要なこととして、Car Thingは何ではないのかということについて、あらためて解説したい。
簡単に言うと、Car Thingは、スマートフォンで実行しているSpotifyアプリ用のBluetoothリモコンだ。車内向けに設計されており、自動車のダッシュボードに粘着テープで固定する円形マグネットに取り付けたり、付属のクリップで通気口に固定したり、カーステレオの使用されていないCDスロットに挿入可能な器具に取り付けたりすることができる。円形マグネットは少し角度があるので、回転させてCar Thingを運転手の方に向けたり、傾斜が急なダッシュボードで使ったりすることも可能だ。
Car Thingの電源はUSBで、2基のUSB Type-A端子を含む電源アダプターと編み込み式のUSB Type-A to Type-Cケーブルが同梱されている。2つ目のUSB端子は、Car Thingの使用中もスマートフォンを充電できるようにするためのものだが、充電用のケーブルはユーザーが自分で用意する必要がある。Car Thingには、ケーブルの整理に役立つ粘着テープ付きクリップもいくつか同梱されている。
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