三菱地所は1月17日、2022年度に東京都内、横浜市内に所有する全てのオフィスビル、商業施設の電力を、再生可能エネルギー由来(再エネ電力)にすると発表した。
三菱地所はすでに、2021年4月から丸ビルや新丸ビルなどの丸の内エリア(大手町、丸の内、有楽町)の約8割のビルにおいて、再エネ電力を導入している。今回の試みは、2022年度までに、常盤橋タワーなど三菱地所が丸の内エリアで所有する全ての物件への導入を達成するとともに、そのエリアを東京都内、横浜市内にまで拡大するというもの。
これによりCO2削減量は、2021年度では年間約18万トン、2022年度では年間約16万トンを見込み、トータルで年間約34万トンの削減を予定している。三菱地所によると、年間約34万トンは、一般家庭の約12万世帯分に相当するという。
今回導入する再エネ電力は、エナリス、ENEOS、四国電力、ダイヤモンドパワー、東京ガス、東京電力エナジーパートナー協力のもと、「生グリーン電力」または「トラッキング付FIT非化石証書」を用いたRE100対応となる。ビルで使用する電力量の全量を再エネ由来としているため、対象ビルの入居企業は、自社で再エネ電力を利用していると認められるとしている。
なお、生グリーン電力は、風力、太陽光、バイオマスなどの再生可能エネルギーにより発電され、一般送電網を通じて発電所から需要家に直接送電されたとみなされるグリーン電力のこと。ENEOSから供給される一部電力については、2024年3月まで、東京都交通局が奥多摩に保有する水力発電所から供給予定となっている。
FIT非化石証書とは、固定価格買取制度(FIT)対象の再生可能エネルギー電源の電気が有する、CO2を排出しない価値(環境価値)を証書化して売買可能にしたもの。再生可能エネルギー電源の属性情報(発電所所在地等)を、追跡、トラッキングで明らかにしたものが、トラッキング付非化石証書となる。
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