自動運転技術を手がけるNuroは、無人走行可能な自動運転機能を備え、食品などの配達業務に使える電気自動車(EV)の新モデルを発表した。
Nuroは、人間が乗らず完全な自動運転が可能で、荷物だけ運ぶための小型EVを開発している企業。これまでに「R1」「R2」といった車両を、スーパーマーケットの商品や、ピザ、医薬品の配送サービスへ提供してきた。コンビニエンスストア、7-Elevenの商品配達サービスにも、R2が利用される予定。
今回発表された新モデルは、第3世代にあたる車両。安全性を最優先に設計したという。ちなみに、Nuroは、無人の小型EVを活用することで、交通事故による死亡や負傷を減らせる、としている。
新モデルは、歩行者などに衝突する場合に備え、車体前面にエアバッグを設けた。これにより、万が一、歩行者とぶつかっても衝撃を小さくできる。車体の幅が一般的な乗用車に比べ約2割狭いため、歩行者や自転車の横を通りやすいそうだ。最高速度は時速45マイル(約72km)で、さまざまなタイプの道路を経由する配達ルートを走らせられるという。
荷室は27立方フィート(約765リットル)あり、食品などを入れた袋なら24個ほど積める。最大積載量は500ポンド(約227kg)弱。また、内部は荷物の大きさや数に合わせて仕切れる。カ氏22度(約-6℃)からカ氏116度(約47℃)までの温度調節機能もあり、飲み物を冷たいまま、ピザを温かいまま配達できる。
EVなので、走行中に排気ガスを出さない。さらに、Nuroはテキサス州にある風力発電所の電力を使って充電することで、二酸化炭素(CO2)の排出量を減らし、全体的なカーボンフットプリント削減を図るとした。
この第3世代モデルは、BYD North Americaの協力を得ながら、量産に向けた試験生産段階にある。
第3世代モデルの紹介ビデオ(出典:Nuro/YouTube)
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