ソニー、デコボコ道でも移動できる6本脚のロボット--清水建設と現場で実証実験

 ソニーは12月14日、不整地を移動する「6脚車輪構成」ロボットを開発し、清水建設と共同で、建設現場における巡回、監視ロボットの実用化に向けた実証実験を開始したと発表した。

「6脚車輪構成」ロボット
「6脚車輪構成」ロボット

 本実証実験は、11月から2022年6月までの予定で、清水建設が施工中の虎ノ門・麻布台プロジェクトA街区のタワービルで、ソニーの移動ロボットの検証機を動作させて実施する。従来は管理者が行っていた施工現場の巡回、監視業務、工事の出来高確認検査などの業務を、ロボットで代替することを想定し、歩行性能、撮影による監視性能、操作性能を検証する。

 ソニーの移動ロボットは、接地部分に車輪アクチュエーターを搭載した6本の脚構造を持つ6脚車輪構成を採用。環境に合わせて、車輪アクチュエーターを駆動させる「車輪移動」と、6本の脚を交互に動かす「脚移動」をハイブリッドででき、平地では車輪で移動し、階段などの段差の昇降では脚移動と車輪移動を併用する。

 さまざまな産業での実用化を想定しており、人と同じ空間で動作する場合でも、安全かつ安定した機体制御を自律的にできるシステムを構築。ロボットの関節部にかかる力を柔軟に制御する、ソニーの全身協調制御システムにより、路面が安定しない不整地を移動する際にも、動作を安定できる。

 さらに、外部から力をかけられた際には、衝撃を最小限に抑えるために、自律的に力を逃がす方向に回避行動をとる仕組み。また、電気二重層キャパシタ (EDLC: electric double-layer capacitor)搭載により、脚移動時に必要となる瞬間的なピーク電流に対応するとともに、バッテリーのサイズを抑えたまま、機体の小型化を実現した。

 今後は、機体の安定制御に加え、移動経路の策定など、移動に関する自律性能の向上と、更なるバッテリーの効率化や機体の小型軽量化を目指すとしている。

 なお、本機はソニーグループの研究開発組織であるR&Dセンターが開発し、ロボット関連技術の国際学会「IROS(International Conference on Intelligent Robots and Systems)2021」で発表した4脚歩行ロボットの設計思想を継承したもの。動作中・静止中の機体脚部にかかる負荷を分散することより、最大20kgの可搬重量と高いエネルギー効率を実現している。

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