携行するスマホに厚生労働省指定の入国者健康居所確認アプリ「MY SOS」と接触確認アプリ 「COCOA」をインストールし、GPSオン状態にした設定確認や書類チェック、そして抗原検査を行うための計5〜6か所の関門を通り、再び陰性結果を得て、ようやく預かり荷物を受け取ることができた。しかし、これで終わりではない。ここからが入国者全員を対象としたウィズコロナ海外出張アフター編の始まりである。
10月中旬時点では指定ワクチン2回接種と、2回の陰性結果取得者および滞在国によって待機場所に自宅が選択でき、検疫所が確保した宿泊施設で待機する必要はなくなっていた。いざ自宅へと向かうのだが、帰国後2週間は原則として公共交通機関は使えない。自家用車かハイヤー、レンタカーのいずれかを利用する必要がある。自家用車がない筆者は友人の協力を得てレンタカーを借り、帰宅した。
帰国後は先のアプリMY SOSを通じて14日間毎日、健康状態の報告が必要だ。加えて、通知が届いたら、位置情報の送信を行う。AI電話の場合はスマホのカメラにオンにして応答する必要もあった。位置情報確認は1日計3回ほど、ランダムに連絡が入る。オンラインで仕事の打ち合わせや家事の途中など、即時に送信、応答できない場合があったが、多少遅れて対応しても問題はなかった。
また待機中、不要不急の外出を避けるよう要請されている。ネット通販やUber Eatsの利用、そして家族、友人の協力を得て、生活には困らない程度だった。仕事に支障をきたすかどうかは内容によるだろう。筆者は執筆業が中心のリモートワーカーのため、ほぼ通常通りだった。
困ったのは突発的に子どもの病院付き添いが必要になった時だ。保健所に連絡し、不要不急ではない外出ではないことを確認し、数時間外出した。家庭の事情によってはこうした事態は避けられないだろう。
そうこうするうちに、いよいよ待機解除のカウントダウンが始まる。有効なワクチン接種証明書がある自宅待機者は隔離期間を10日間に短縮もできる。だが、その条件を満たすには自費で認められた検査実施期間でPCR検査を行い、その検査所までの移動に公共交通機関は原則利用できない。数万円のコストがかかるが、自己選択で判断できる。なお、短期スケジュールの案内は入国後9日目にMY SOSアプリに通知が届く。アプリ経由で陰性結果を提出し、11日目の朝に待機終了となる。
筆者は14日間の待機を選んだ。待機中、体調が変化することもなく無事15日目の朝、解除された。MY SOSアプリに「入国者健康確認センターと連携を解除しました」の通知が届くことでそれがわかる。
以上がコロナ対応の海外出張の準備から帰国後の隔離期間の一連の流れだった。あくまでも10月時点のものであり、随時対応が変更されるため、最新情報は関係各所に確認する必要がある。煩雑な作業であることに間違いはない。
だが、身を持って体験した今、再び海外へ足を運ぶことを選択したいと思っている。個人的にはこれが最終的な結論だ。最後にひとつだけTIPSを伝えたい。海外同行者や体験者との密な情報共有は有効的だった。自宅での隔離期間中、同行者と作成したLINEグループでほぼ毎日連絡し合い、不安など少しは解消された。助け合いで乗り切れるはずだ。
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