テクニクス「EAH-AZ60」--こだわりの通話性能と高音質の実力をレビュー

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 パナソニックは10月15日、テクニクスブランドの完全ワイヤレスイヤホン「EAH-AZ60」を発売した(想定税込価格:2万9000円前後)。EAH-AZ60はノイズキャンセリングと通話品質、そしてLDAC対応を特徴とするイヤホンだ。今回、2週間ほど試用する機会を得られたので、その使い勝手をお伝えする。

テクニクスブランドの完全ワイヤレスイヤホン「EAH-AZ60」
テクニクスブランドの完全ワイヤレスイヤホン「EAH-AZ60」
耳から落ちづらいティアドロップ形状
耳から落ちづらいティアドロップ形状
耳に自然になじむサイズ
耳に自然になじむサイズ

直径8mmのダイナミック型ドライバー搭載

 テクニクスブランドが高音質を実現するために開発した音響構造が、「アコースティックコントロールチャンバー」と「ハーモナイザー」だ。アコースティックコントロールチャンバーは、ドライバーの空気の流れをコントロールすることで、リアルなボーカルや力強い低音を再現する。ハーモナイザーは、空間形状を最適化することで、高域の伸びを改善する。この組み合わせにより、高音質を実現している。

 ドライバーはダイナミック型で、直径8mmのバイオセルロース振動版を搭載している。バイオセルロースは自然な音を再現できる特長がある。

 Bluetoothの対応プロファイルは、A2DP、AVRCP、HSP、HFP。伝送コーデックは、SBC、AACに加えて、LDACに対応。Androidとの接続でLDACを利用できる。質量は、片側約7g、充電ケースは約45g。ケースはスリムでコンパクトなデザインだ。カラバリは、ブラックとシルバーの2種類。

充電ケースはシンプルでスリムなデザイン
充電ケースはシンプルでスリムなデザイン

 再生時間は、ノイズキャンセリングオンで約7.0時間、ノイズキャンセリングオフで約7.5時間(いずれもAAC)。充電ケースを利用すると、ノイズキャンセリングオンで約24時間、ノイズキャンセリングオフで約25時間(いずれもAAC)の再生時間となる。また、15分の充電で約70分動作するなど、短時間の充電にも対応している。

 イヤーピースはM、L、XLサイズと、XSおよびSサイズが高さを変えて2種類、合計で7種類が付属されている。耳のサイズに合ったイヤーピースを装着することで、よりノイズキャンセリングの効果が高まる。

イヤーピースは合計7種類付属する
イヤーピースは合計7種類付属する

驚きのノイズキャンセリング性能

 EAH-AZ60は、業界最高クラス(2021年8月14日時点、パナソニック調べ)のノイズキャンセリング性能「デュアルハイブリッドノイズキャンセリング」を備えている。これは、イヤホンの外側に配置したマイクで外のノイズを拾い、逆位相を作るフィードフォワード方式に加え、内側のマイクで外のノイズと音楽を拾い、ノイズと音楽を足したものに対して逆位相を作るフィードバック方式を組み合わせた機能だ。フィードフォワードはデジタル処理、フィードバックはアナログ処理を行っている。

専用アプリ「テクニクス Audio Connect」の外音コントロール
専用アプリ「テクニクス Audio Connect」の外音コントロール

 専用アプリ「テクニクス Audio Connect」では、ノイズキャンセリングの加減をコントロールしたり、「ノイズキャンセルの最適化」でノイズの帯域を設定したりできる。

 ノイズキャンセリングをオンにした状態でイヤホンを装着すると、静寂が訪れる。筆者の家は大学生の娘がいるのだが、普段部屋から漏れてくるオンライン授業の音声がまったく聞こえなかった。今までほかのイヤホンでノイズキャンセリングを利用して防いでいたが、耳が詰まるような感覚があり、長時間は利用できなかった。しかし、EAH-AZ60では特に気にならず、仕事に集中することができた。

 電車に乗っても同様で、ノイズキャンセリングをオンにすれば、窓を開けている車内の騒音もしっかりカットされる。電車を降りる直前にノイズキャンセリングをオフにしてみたら、あまりの騒音に驚いてしまった。

 電車といえば、ノイズキャンセリングを利用していると、トラブル時の社内アナウンスが聞こえず、困ることがある。EAH-AZ60は、周囲の音を拾うトランスペアレントモードと、音楽を一時停止して人の声に特化して音を取り込むアテンションモードがある。通常はトランスペアレントモードで十分対応できる印象だったが、注意深く聞かねばらないシーンではアテンションモードが有効だ。アナウンスがはっきりと耳に飛び込んでくる。

「アンビエントモード」でモードを選べる
「アンビエントモード」でモードを選べる

通話品質を向上する「JustMyVoice」テクノロジー

 EAH-AZ60のもう1つの特徴は、通話品質へのこだわりだ。オンライン会議などで通話機能を利用する人が増加しているため、重宝されるだろう。

 通話品質を向上させる「JustMyVoice」テクノロジーは、周囲のノイズと発話者の声を判別し、ノイズを低減する。その実現には、ビームフォーミングと音声解析、風切り音対策が行われている。

 ビームフォーミングに関しては、EAH-AZ60に搭載された2つのマイクで拾い上げた音から発話者の音声帯域を抽出し、ノイズを低減している。さらに発話検知マイク、通話用マイクなど左右8つのマイクにより、発話者の声だけを高精度に検知し、音声解析を行うことで、発話者の声をクリアにする。フィードフォワード用マイクと通話用マイクには金属メッシュを配置し、風切り音を低減した。

 以上の技術により、自分の声が実際にどう処理されているのかをアプリで確認することができる。オンライン会議では自分の声が聞こえやすい状態なのか気になるが、あらかじめアプリで確認してから挑めば安心できる。筆者はEAH-AZ60を装着した相手と通話をしてみたが、相手に騒音を鳴らしてもらっても周囲の音は聞こえず、声ははっきりと聞こえた。公式サイトに実証実験の動画が公開されているので、気になる人は視聴するといいだろう。

自分の声をアプリで確認することができる
自分の声をアプリで確認することができる

LDACでのハイレゾ音源の視聴も可能

 最後に音楽視聴の感想を述べる。iPhoneでApple Musicのロスレスやドルビーアトモスの曲を聴いたところ、音質はひとつひとつの音がくっきりと、そして自然な音作りとなっている。低音が強めで、クリアに抜けるような音作りだ。

 アプリの「サウンドモード」で楽曲に合わせてイコライジングできる。女性ボーカルは「クリアボイス」で、K-POPは高音が強めの「トレブル+」で楽しんだ。曲中のブレイク部分で静寂を感じられる点は、高いノイズキャンセリング性能のおかげだ。

サウンドモードを切り替えることで調整が簡単
サウンドモードを切り替えることで調整が簡単

 LDACコーデックは、「Pixel 3」で試用してみた。名ギタリストの音源を聴いてみたところ、音のリアル感と空間の広がりがさすがハイレゾ。楽曲に没入することができた。

LDACで接続できる。細かな設定はAndroidの「開発者向けオプション」で可能
LDACで接続できる。細かな設定はAndroidの「開発者向けオプション」で可能

 イヤホンを紛失してもアプリから「ヘッドフォンを探す」機能で検出でき、IPX4相当の防滴性能も備える。ノイズキャンセリング、通話品質ともにテクノロジーがふんだんに使われていながらデザインは洗練されている。ビジネス用途と音質のどちらも妥協したくない人におすすめのモデルだ。

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