新しいPixelの頭脳として、Qualcommのチップではなく、Tensorと呼ばれる全く新しいチップが採用されている。これは、Googleが自社で設計した初のプロセッサーであり、Pixel向けにカスタムメイドされている。Googleによると、2020年の「Pixel 5」に搭載されていたQualcommの「Snapdragon 765G」チップよりも80%高速だという。
Googleは、ソフトウェアと計算処理をさらに進化させたいと考えていたので、Tensorチップを開発した。カメラバーがデザイン面の最大の特徴であるのと同じように、TensorがPixelを特徴づけている。このチップによって、より高速かつ正確な音声認識や画像処理などのオンデバイス人工知能(AI)が可能になっている。
筆者は、Tensorチップが他のデバイスに搭載される可能性について、Googleに尋ねてみた。同社はコメントを控えたが、Tensorの搭載が今回限りではないことは認めた。
Pixel 6のメインカメラには、広角レンズと50メガピクセルのセンサーが搭載されている。これは、Pixelのカメラ史上最大のセンサーだ。このカメラはピクセルビニング技術を使用して、複数のピクセルを組み合わせ、12.5メガピクセルの写真を作成する。完成した写真は、より明るく、ディテールも向上し、色もより正確に再現される。Googleによると、新しいメインカメラは、Pixel 5のメインカメラよりも150%多くの光を取り込むことができるという。
12メガピクセルのセンサーと114度の視野角を備えた新しい超広角カメラも搭載された。前面には、8メガピクセルの自撮りカメラが配置されている。
Pixelのカメラに関して、よく知られていることが1つあるとすれば、それはソフトウェアとコンピュテーショナルフォトグラフィーだ。Googleは、Real Toneによって、あらゆる肌の色の被写体がより正確に再現されるようにPixelのカメラと計算処理を設計した。同社はこの18カ月間、有色人種のコミュニティーを美しく描くことで知られる撮影監督のKira Kelly氏やカラーリストのAlex Bickel氏など、さまざまな映画監督や写真家、撮影監督と提携してきた。その狙いは、Pixelのカメラとアルゴリズムを2つの点で改善することにあった。
1つ目は検出機能だ。Googleは、肌の色や照明環境の複雑さに関係なく、顔を識別できる機能をスマートフォンに持たせたいと考えた。2つ目は、エンジニアと連携して、写真の描写の美しさを改善することだった。被写体の肌の色が暗い場合でも、豊かなニュアンスの写真を撮ることができる。
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