アフガニスタンで多くの人がタリバンによる暴力の標的になることを恐れ、自らのソーシャルメディアのプロフィールを急いで隠そうとしている。そうした中、Facebookは自分のデジタルフットプリントを削除できるようにする新しいツールを導入した。タリバンは現地時間8月15日、アフガニスタンの首都カブールを制圧し、約20年ぶりに実権を掌握したと発表した。
Facebookが導入した新しいツールの1つは、アフガニスタンの人々が素早くアカウントをロックするためのワンクリックツールだ。友達ではないユーザーがプロフィール画像をダウンロードしたり、投稿を閲覧したりすることができないようにする。「Instagram」では、アフガニスタンのユーザー向けに、アカウントを保護するための特別な手順を説明するポップアップ警告を表示する。また、アフガニスタンでFacebookアカウントの「友達」リストを表示、検索する機能を一時的に削除し、ユーザーが標的になることを防ぐ。
Facebookのセキュリティポリシー責任者Nathaniel Gleicher氏は、このような変更について説明するTwitterスレッドの中で、新しいツールの多くは、活動家やジャーナリスト、市民社会団体からのフィードバックを受け、作成されたと述べている。また同氏は、アフガニスタン国外のユーザーに対しても、同国に友達がいる場合、プロフィールの友達セクションを共有する範囲を制限することを検討するよう促している。
Gleicher氏は、「業界、市民社会、政府の関係者らと緊密に連携し、人々を保護するためにわれわれに出来るあらゆる支援を提供していく」としている。「われわれは、新しい脅威が台頭した際に対応するための特別なオペレーションセンターを立ち上げている。このような危機に、どのような単独の措置も十分ではないことを承知しているが、状況の推移を慎重にうかがい、リアルタイムで人々を保護するための措置を講じる」(Gleicher氏)
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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