Canalysは、2021年第1四半期の米国PC市場に関する調査結果を発表した。タブレットを含む出荷台数は3417.9万台で、前年同期の1973.1万台に比べ73.2%も増加した。種類別では、デスクトップPCが低調だった一方、ノートPC(前年同期比131%増)とタブレット(同52%増)は大きく伸びた。
2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの影響でPCを求める人が急増したものの、工場の操業停止、サプライチェーンの混乱、半導体不足などによって供給能力が低下し、需要をまかないきれなかった。2021年第1四半期に入っても需要に応える動きが続いたうえ、各ベンダーが世界の他地域より米国向けを優先的に出荷したため、米国PCは記録的な成長になったという。
2021年第1四半期における出荷台数の上位5ベンダーなどは以下のとおり。括弧内は、いずれも前年同期の数値と前年同期比。
1位:HP
2位:Apple
3位:Dell
4位:レノボ
5位:サムスン電子
その他
合計
なかでも教育市場で人気のChromebookは、前年同期比548%増と急成長した。特に、サムスンは同1963%増という驚異的な伸び。また、ASUS、HP、レノボは、いずれも同900%以上の成長率だった。出荷台数別のシェアは、HPが44%でトップ。ちなみに、Chromebookは世界PC市場でも同274.6%増と好調だった。
今後については、供給問題は残るものの改善され、安定した成長が続くと見込む。米国のバイデン政権が半導体製造に500億ドル(約5兆4770億円)弱、インフラ整備に2兆ドル(約219兆800億円)を投ずるとしており、これもPC出荷を推進する。そして、2022年の成長率を5.4%増と予想した。
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