NPD Groupは、忘れ物防止タグや落とし物トラッカーなどと呼ばれるスマートタグについて、米国消費者の購入意向調査を実施し、その結果を発表した。それによると、スマートフォン所有者の63%が購入に興味を示していたという。
スマートトラッカーは、キーホルダーに付けたり財布に入れたりして持ち歩ける、小さなデバイス。スマートフォンとBluetoothなどで通信しており、スマートフォンとの距離が離れると警告音を慣らし、置き忘れを未然に防ぐ。また、どこかに置いたトラッカーの場所を特定できるよう、スマートフォンからの指示で音を鳴らす機能を備えている。さらに、遠く離れたところに置き忘れた場合でも、別のスマートフォンとの通信データなどを利用して発見できる。
スマートフォンのOS別で購入意向を調べたところ、iOS利用者は69%、Android利用者は57%が「ある程度興味がある」と答えた。
この種のデバイスは、以前から「TILE」「TrackR」「MAMORIO」といったものが販売されていた。ただし、4月にサムスン電子が「SmartTag+」、Appleが「AirTag」を発売することとなり、大手メーカーの市場参入により注目度が高まっている。
市場参入の効果か、2020年に金額ベースで前年比2%増、台数ベースで同7%増と控え目だった米国の販売状況は、2021年第1四半期に金額ベースで前年同期比70%増、台数ベースで同67%増と急成長した。NPDは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策を終えて仕事や旅行などで出かける人が増えたことも、市場拡大の要因とみている。
調査は2021年2月に米国で実施し、18歳以上のスマートフォン所有者5100人から回答を得た。
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