Appleは米国時間4月20日、オンラインイベント「Spring Loaded」で、長くうわさされていた「AirTag」をようやく発表した。しかし、少なくとも1社は歓迎していないようだ。Tileの最高経営責任者(CEO)CJ Prober氏は同日、Appleの競争慣行が不公正だとして非難する声明を発表した。TileはBluetoothトラッカーでよく知られるが、近く発売されるAirTagも同様の機能を備える。
Tileは4月21日にアプリストアでの競合に関する上院の反トラスト小委員会の公聴会で証言する予定だが、Prober氏はそれを待たずに、Appleの新しいAirTagへの批判を表明した。
Prober氏は20日、声明で「公正な競争である限り、われわれは競争を歓迎する」とし、「残念ながら、Appleが自社プラットフォームの強みを利用して、自社の製品に対する競争を不当に制限してきたかねてから明白な歴史を考慮すると、われわれは懐疑的だ」と述べた。
Appleの「探す」アプリは最近、サードパーティーの製品でも利用できるようになった。AirTagは「探す」アプリと連携し、あらかじめ取りつけた鍵や財布などが見当たらない場合に探し出すことができる。Tileのトラッカーも同様だ。Tileは、Appleが競合製品を開発する一方で、Tileのアプリが使われる際にAppleに手数料を支払わなければならない点に不満を抱いていたようだ。2020年の上院の公聴会で、Tileはアプリの背後にある不公正な慣行を議論すべきだと証言した。
Appleは20日、Prober氏の声明に反論した。
Appleの担当者は電子メールで、「私たちは常に、当社の顧客に素晴らしいエクスペリエンスをもたらす最善の手段として、競争を受け入れてきた」とし、「サードパーティーの開発者が成功できるよう、『iOS』でプラットフォームを構築しようと取り組んできた」とコメントした。
Appleは、Tileに「探す」アプリを利用するよう案内してきたと指摘した。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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