米国のオーディオブランドSkullcandyが初のクラウドファンディングを開始した。プロジェクトとして支援を募るのは完全ワイヤレスイヤホンの「Indy Fuel(インディー フューエル)」。完全ワイヤレスイヤホンの「Indy」をベースに、合計30時間の再生に対応したほか、Qi(チー)によるワイヤレス充電と紛失防止タグの「Tile」を内蔵した多機能モデルになる。
2003年に米国ユタ州で設立したSkullcandyは、現在、世界90カ国で展開するグローバルブランドだ。メインターゲットは10~20代の若年層で、米国では100ドル未満の価格帯で全米シェア1位を獲得する人気を誇る。
「ヘッドホンは黒やシルバーのカラーリングが一般的だったが、Skullcandyではそうした慣習にとらわれず、赤やベージュなどカラフルなラインアップを用意している。グラフィックを取り入れたり、表面仕上げにこだわったり、ほかとは一味違うデザインを採用していることがポイント」とSkullcandy Director of international SalesのBrian Walsh氏はブランドの魅力を説明する。
今シーズンのグローバルでの新製品群の中で高機能タイプとなるIndy Fuelは「高機能のため、じっくり商品を理解してもらいたい。TileやQiといった最新機能を採用しているため、感度の高い人に受け入れられやすいのではと思い、ガジェットを数多く取り扱うGREEN FUNDINGでのクラウドファンディングに踏み切った」とBrian Walsh氏は理由を話す。
「完全ワイヤレスイヤホンについてユーザー調査をしたところ『落とす』『なくす』といった不安材料があることがわかった。その不安を解消するために導入したのがTile。Skullcandyでは、ヘッドホンや左右のイヤホンを有線のケーブルでつないだワイヤレスイヤホンにはTileを搭載していたが、本体がコンパクトな完全ワイヤレスイヤホンに導入するのは今回が初めて」(Skullcandy Chief Product OfficerのJeff Hutchings氏)とユーザーの声に応える形でTileの搭載を決定。
「他社のイヤホンでは充電ケースからイヤホン本体が外に出ていなかったり、左右のイヤホンがつながっていなかったりすると探せないケースもあるが、Skullcandyではケースの中に入っていても、左右バラバラの状態でも探しだせる。イヤホンをなくしてみつからないことを極力減らしたい」(Hutchings氏)と完全ワイヤレスイヤホンの弱点をテクノロジーでカバーする。加えて、イヤホンの片方を紛失、破損した場合は新品を割引価格で提供する補償制度「Fearless Use Promise」も用意している。
本体にはチタンコートを施した6mmの新開発ドライバを内蔵し、歪みの少ない歯切れの良い音を再現。遮音性が高く、駅やジョギング中など、周りの音を聞きたい時に瞬時に聞き取れる「アンビエントモード」も搭載する。
Hutchings氏は「アンビエントモードの開発は特に苦労したところ。元々高価格帯のモデルに採用している機能だけに、この価格帯に内蔵するのはチャレンジングな取り組み。マイクを内蔵することで遅延が起きるなど電気的な処理も難しい。本体が小さいがゆえにマイクとイヤホンの距離をとることも困難だが、近いとハウリングの原因にもなるため、マイクをイヤホンの下部に設置することで、この問題を解決した」(Hutchings氏)と、パーツ配置を工夫する。
本体はコンパクトながら、本体のみで約6時間、充電ケースで約24時間、合計30時間の長時間使用ができる長寿命設計を実現。ワイヤレス充電とあいまって、バッテリ周りの不満を解消する。
「Indy Fuelの最大の魅力は、Tile、Qiという最新機能を搭載していながら税込1万4000円という価格を実現できているバランスの良さ。さらに最大30時間も再生ができる。スリムなデザインにも注目してほしい」(Walsh氏)とコメントした。
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