世界PC市場、第1四半期も需要が高く55.2%増の8400万台弱--半導体不足などで価格上昇

 IDCは、世界PC市場に関する調査結果の速報値を発表した。2021年第1四半期の出荷台数は8398.1万台で、前年同期の5412.3万台に比べ55.2%増となった。季節的に前期より出荷が減る時期だが、前期比8%減という小さな減少幅で済んでいる。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策に伴う在宅勤務や家庭学習の影響により、2020年は企業や消費者のあいだでPC需要の高い状況が続いていた。需要は2021年第1四半期に入っても高いままだった。

 一方、世界的に半導体が不足しているうえ、輸送もスムーズに行われないため、平均販売価格(ASP)が上昇している。上昇の主な原因は、ゲーム用PC需要、企業における高性能ノートPC需要、教育市場におけるタッチスクリーン付きデバイス需要だという。

 2021年第1四半期における出荷台数の上位5ベンダーなどは以下のとおり。括弧内は、いずれも前年同期の数値と前年同期比。上位5ベンダーは、いずれも2桁増を記録。特に4位のAppleは、前年同期比111.5%増と、2倍以上の伸びを示した。

●1位:Lenovo
  • 出荷台数:2040.1万台(1282.6万台、+59.1%)
  • 市場シェア:24.3%(23.7%)
●2位:HP
  • 出荷台数:1923.7万台(1172.2万台、+64.1%)
  • 市場シェア:22.9%(21.7%)
●3位:Dell Technologies
  • 出荷台数:1294.6万台(1049.5万台、+23.4%)
  • 市場シェア:15.4%(19.4%)
●4位:Apple
  • 出荷台数:669.2万台(316.4万台、+111.5%)
  • 市場シェア:8.0%(5.8%)
●5位:Acer Group
  • 出荷台数:583.7万台(336.4万台、+73.5%)
  • 市場シェア:7.0%(6.2%)
●その他
  • 出荷台数:1886.8万台(1255.2万台、+50.3%)
  • 市場シェア:22.5%(23.2%)
●合計
  • 出荷台数:8398.1万台(5412.3万台、+55.2%)

第1四半期の出荷台数(出典:IDCの公表データをグラフ化)
第1四半期の出荷台数(出典:IDCの公表データをグラフ化)
第1四半期の出荷台数ベース市場シェア(出典:IDCの公表データをグラフ化)
第1四半期の出荷台数ベース市場シェア(出典:IDCの公表データをグラフ化)

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