東日本旅客鉄道(JR東日本)と西日本旅客鉄道(JR西日本)は3月15日、MaaSの取組みにおける連携を開始したと発表した。JR東日本の「JR東日本アプリ」および、JR西日本の「WESTER」の間でサービスを連携させるという。
両社は、2020年9月24日にMaaSの取組みにおいて、相互に連携する旨を発表していた。連携の内容は、現在JR東日本アプリにて実証実験している「リアルタイム経路検索(列車の遅れを加味した経路検索)」について、JR西日本の一部路線が対象路線として加わる。また、WESTERにおいても、リアルタイム経路検索が利用できるようになった。
対象となるのは、JR東日本(一部他社路線を含む)の在来線である、東海道線、横須賀線・総武快速線、湘南新宿ライン、京浜東北線・根岸線、横浜線・根岸線、南武線、山手線、中央本線、中央線快速電車、中央・総武線各駅停車、青梅線、五日市線、宇都宮線、高崎線、埼京線・川越線、常磐線快速・常磐線、常磐線各駅停車、京葉線、武蔵野線、上野東京ライン、八高線、伊東線、篠ノ井線、奥羽本線、仙山線、仙石線、東北本線、田沢湖線、仙台空港アクセス線。新幹線の東北新幹線、上越新幹線、北陸新幹線(東京〜上越妙高)、山形新幹線、秋田新幹線、北海道新幹線。
JR西日本は、在来線の北陸本線・琵琶湖線(近江塩津〜京都)、JR京都線(京都〜大阪)、JR神戸線・山陽本線(大阪〜上郡)、赤穂線(相生〜播州赤穂)、湖西線(近江塩津〜京都)、おおさか東線(新大阪〜久宝寺)、JR宝塚線(大阪〜新三田)、JR東西線(京橋〜尼崎)、学研都市線(木津〜京橋)、大阪環状線(大阪〜天王寺〜大阪)、JRゆめ咲線(西九条〜桜島)、大和路線(JR難波〜加茂)、阪和線・羽衣線(天王寺〜和歌山、鳳〜東羽衣)、関西空港線(日根野〜関西空港)。新幹線の北陸新幹線(上越妙高〜金沢)。
加えて、JR東日本アプリとWESTERの両アプリから、相互リンクを表示する。経路検索結果で相互の駅が表示された場合や、他アプリなどへのリンクを集めたページにアプリを起動するバナーを6月ごろに相互で掲載する予定。今後も連携拡大を予定しており、内容については随時発表するという。
JR西日本は、WESTERについても機能追加を発表している。このアプリは、経路検索やオンライン予約サービスなどをワンストップで提供。駅の混雑度傾向や、列車の位置情報なども調べることができる。今回のアップデートでは、先述のリアルタイム経路検索に加え、「J-WEST」ネット会員との連携機能を実装する。
同社では、JR東日本以外にJR四国とも連携。「JR 四国列車運行案内」へ「便利サービス」ページからアクセスできるようになり、JR西日本とJR四国をまたがっての移動がスムーズになるとしている。西日本JRバス、中国JRバスとも連携し、各社の公式サイに予約ページからアクセスできるほか、JR西日本が提供するオンライン列車予約サービス「e5489」での列車予約、決済、列車走行位置ページの閲覧がアプリ内で完結できるようになった。
J-WEST会員との連携については、会員メニューを追加。J-WEST IDとパスワードを登録すると、e5489などの会員サービスやキャンペーン情報にアクセスできるようになったほか、J-WEST会員サポートページから、ICOCA定期券を登録した上で、J-WEST IDをWESTERと連携した場合、「時差通勤ポイントサービス ICOCAでジサポ」利用時に、ICOCAポイントとクーポンを配信するという。
さらに、JR西日本グループ4社が共同で提供するテイクアウトサービスに予約ページからアクセス可能になったほか、ジェイアール西日本フードサービスが販売するアイスクリームなど、山陽新幹線車内販売メニューが便利サービスから確認できるという。
4月にはさらなるアップデートとして、 他交通事業者とのさらなる連携拡大(マイ駅の他社駅設定など)に加え、経路検索画面で調べた区間の高速バス予約サイトへの連携、おでかけ画面のデザイン改良などを予定している。なお、JR西日本のアプリ「J-WESTQuick!」については、2021年度中でのサービス終了を予定しているという。
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