東日本旅客鉄道(JR東日本)、JR東日本スタートアップ、ABAL、NTTドコモの4社は3月4日、VR技術と5Gを活用した未来の物産展の仕組み「Hybrid Retail Platform」の実証実験として、「未来の物産展from青森」を実施すると発表した。
開催期間は、3月17日〜28日。開催時間は、11時〜19時。JR東京駅八重洲中央口外「JAPAN RAIL CAFE」内の特設コーナーにて実施する。体験は無料、物販・飲食は有料。
JR東日本では、地方創生の一環として各地の物産展を首都圏駅で積極的に取り組んできた。しかし、出店事業者は長距離の移動が必要なため負担が大きく、物理的距離が事業の拡大を阻害していたという。
今回の実証実験では、VRと5Gの技術を活用する「未来の物産展」が、物理的距離や出店コストなどの課題を解消し、地方事業者の都心でのビジネス展開をより行いやすくするソリューションであるかを、JR東日本スタートアッププログラムの一環として検証する。
さらに、NTTドコモとABALが推進する5G通信を利用したXRソリューションのモデルケースという観点からも、その有効性や実用性の確認が行われる。
なお、「未来の物産展from青森」では、「Hybrid Retail Platform」によってJR東京駅八重洲中央口外「JAPAN RAIL CAFE」内特設コーナーに、青森県の観光名所を5階建ての建物としてVR空間に再現。ABALの「多階層空間移動」技術によって、VRゴーグルを装着した利用者は、VR内のエレベーターに乗って各フロアに移動でき、VRコンテンツが楽しめるという。
再現する観光名所は、青森ねぶた祭・弘前城の桜・奥入瀬渓流・岩木山(津軽富士)・A-FACTORY(エーファクトリー:シードル工房)の5つになる。
また、今回の実証実験では青森県の地産品やご当地グルメを購入できるVRショッピングの仕掛けも用意。
VR内で選択した地産品やご当地グルメは、VR体験終了後に「JAPAN RAIL CAFE」内で決済し、商品を受け取ることが可能。物産展限定メニューの飲食も行えるという。
4社によると、地方の観光・物産・食をVR技術で再現することで、移動が制限される状況においても、地方の魅力を体験できる新たな観光と小売りビジネスの形を検証するという。
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