IDCは、世界タブレット市場に関する調査結果の速報値を発表した。2020年第4四半期の出荷台数は5220万台で、前年同期の4360万台から19.5%増えた。2020年通期の出荷台数は1億6410万台で、前年の1億4450万台に比べ13.6%増。
大幅な増加の要因として、IDCは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの影響で在宅勤務(WFH)や自宅オンライン学習をする人が増え、消費者や教育の分野でタブレットに対する需要が復活したから、と指摘した。
タブレットのタイプ別だと、生産性の高さ、柔軟性の高さ、使い勝手の良さが広く知られるようになったデタッチャブル型は、ノートPCと競合する場面が多く好調だった。さらに、PCの供給不足も影響し、第4四半期の出荷台数は前年同期比27.9%増。一方、スレート型は同13.7%増。こちらについては、エンターテインメント目的で購入した消費者が多かったという。

出荷台数ベース種類別シェアの推移(出典:IDC)
ただし、今後の状況については、ノートPCとスマートフォンとの競争にさらされるため、この好調は長続きしないと予想している。
2020年第4四半期における出荷台数の上位5ベンダーなどは以下のとおり。括弧内は、いずれも前年同期の数値と前年同期比。
1位:Apple
- 出荷台数:1900万台(1590万台、+19.5%)
- 市場シェア:36.5%(36.5%)
2位:サムスン電子
- 出荷台数:1010万台(700万台、+44.9%)
- 市場シェア:19.4%(16.0%)
3位:Lenovo(レノボ)
- 出荷台数:560万台(250万台、+120.6%)
- 市場シェア:10.7%(5.8%)
4位:Amazon.com
- 出荷台数:360万台(330万台、+7.6%)
- 市場シェア:6.8%(7.6%)
5位:Huawei Technologies(ファーウェイ)
- 出荷台数:330万台(440万台、-25.7%)
- 市場シェア:6.3%(10.1%)
その他
- 出荷台数:1060万台(1050万台、+1.3%)
- 市場シェア:20.4%(24.1%)
合計
- 出荷台数:5220万台(4360万台、+19.5%)

2020年第4四半期の出荷台数(出典:IDCの公表データをグラフ化)

2020年第4四半期の出荷台数ベース市場シェア(出典:IDCの公表データをグラフ化)
2020年通期における出荷台数の上位5ベンダーなどは以下のとおり。括弧内は、いずれも前年の数値と前年比。
1位:Apple
- 出荷台数:5320万台(4990万台、+6.7%)
- 市場シェア:32.5%(34.6%)
2位:サムスン
- 出荷台数:3130万台(2170万台、+44.4%)
- 市場シェア:19.1%(15.0%)
3位:ファーウェイ
- 出荷台数:1600万台(1480万台、+8.5%)
- 市場シェア:9.8%(10.2%)
4位:レノボ
- 出荷台数:1410万台(850万台、+66.4%)
- 市場シェア:8.6%(5.9%)
5位:Amazon.com
- 出荷台数:1400万台(1300万台、+7.5%)
- 市場シェア:8.5%(9.0%)
その他
- 出荷台数:3550万台(3670万台、-3.2%)
- 市場シェア:21.6%(25.4%)
合計
- 出荷台数:1億6410万台(1億4450万台、+13.6%)

2020年通期の出荷台数(出典:IDCの公表データをグラフ化)

2020年通期の出荷台数ベース市場シェア(出典:IDCの公表データをグラフ化)