IDCは、世界スマートフォン市場に関する調査結果の速報値を発表した。2020年第4四半期の出荷台数は3億8590万台で、前年同期の3億6990万台に比べ4.3%増。回復基調に戻った。ただし、2020年通期の出荷台数は12億9220万台で、前年の13億7260万台から5.9%減っている。
第4四半期に市場が上向いた主な理由として、IDCは、抑え込まれていた需要の復活、5G対応モデルの供給圧力、積極的なマーケティング、低価格や中価格帯のモデルに対する人気といった項目を挙げた。メーカーが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の都市封鎖(ロックダウン)に適切な対応をとり、注文された製品を消費者へ届けられる体制を整えたこともあるという。さらに、消費者がロックダウンの影響でレジャーや旅行、外食などへの支出を控えたことも、スマートフォン市場の恩恵になったとみる。
IDCは、この市場回復が力強く、2021年に入っても続くと見込む。
2020年第4四半期における出荷台数の上位5ベンダーなどは以下のとおり。括弧内は、いずれも前年同期の数値と前年同期比。
1位:Apple
- 出荷台数:9010万台(7380万台、+22.2%)
- 市場シェア:23.4%(19.9%)
2位:サムスン
- 出荷台数:7390万台(6950万台、+6.2%)
- 市場シェア:19.1%(18.8%)
3位:シャオミ
- 出荷台数:4330万台(3280万台、+32.0%)
- 市場シェア:11.2%(8.9%)
4位:OPPO
- 出荷台数:3380万台(3060万台、+10.7%)
- 市場シェア:8.8%(8.3%)
5位:ファーウェイ
- 出荷台数:3230万台(5620万台、-42.4%)
- 市場シェア:8.4%(15.2%)
その他
- 出荷台数:1億1240万台(1億710万台、+5.0%)
- 市場シェア:29.1%(28.9%)
合計
- 出荷台数:3億8590万台(3億6990万台、+4.3%)
2020年第4四半期の出荷台数(出典:IDCの公表データをグラフ化)
2020年第4四半期の出荷台数ベース市場シェア(出典:IDCの公表データをグラフ化)
2020年通期における出荷台数の上位5ベンダーなどは以下のとおり。括弧内は、いずれも前年の数値と前年比。
1位:サムスン
- 出荷台数:2億6670万台(2億9580万台、-9.8%)
- 市場シェア:20.6%(21.6%)
2位:Apple
- 出荷台数:2億610万台(1億9100万台、+7.9%)
- 市場シェア:15.9%(13.9%)
3位:ファーウェイ
- 出荷台数:1億8900万台(2億4060万台、-21.5%)
- 市場シェア:14.6%(17.5%)
4位:シャオミ
- 出荷台数:1億4780万台(1億2560万台、+17.6%)
- 市場シェア:11.4%(9.2%)
5位:vivo
- 出荷台数:1億1170万台(1億1010万台、+1.5%)
- 市場シェア:8.6%(8.0%)
その他
- 出荷台数:3億7100万台(4億950万台、-9.4%)
- 市場シェア:28.7%(29.8%)
合計
- 出荷台数:12億9220万台(13億7260万台、-5.9%)
2020年通期の出荷台数(出典:IDCの公表データをグラフ化)
2020年通期の出荷台数ベース市場シェア(出典:IDCの公表データをグラフ化)