世界が大規模なパンデミックと闘っていても、それで5Gの展開が遅れることはなさそうだ。通信機器大手Ericssonの新しいレポートによると、5G技術は2020年に予想を上回る数の顧客を獲得しており、2026年までに世界人口の約60%をカバーする。5Gは史上最も急速に普及するモバイルネットワークになると予想されているという。
レポートによると、世界の5G契約数は2020年末までに2億2000万件に達し、6月に予想した1億9000万件を上回る。Ericssonは6月にも予想を引き上げている。
Ericssonの戦略的マーケティングインサイト担当責任者Patrick Cerwall氏は、半期に1度作成される「モビリティレポート」の公開に先立つインタビューで、「5Gカバレッジは拡大し、2020年末までに世界で10億人が5Gのカバレッジエリアに住むようになるだろう」とし、「これは世界人口の約15%に相当する」と述べている。
また、5G契約数は2026年までに35億件に達する見通しだという。Ericssonは6月時点で、2025年までに5G契約数が28億件に達すると予想していた。
Ericssonによると、世界で100社を超える通信事業者が商用5Gサービスの開始を発表している。これまで5Gの成長をけん引してきたのは主に中国だとCerwall氏は述べた。
中国で5G対応スマートフォンは200ドル(約2万1000円)で購入できるが、それ以外の国ではベースとなる価格が約300ドル(約3万1000円)だと同氏は指摘する。
Cerwall氏によると、2020年の5G契約数約2億件のうち、1億7500万件を中国が占める見通しだ。2020年末までに、中国のモバイル契約数の約11%が5Gになるという。米国とカナダを含む北米では、2020年の5G契約数は1400万件(全契約数の約4%)になると予想されている。
2026年までに、北米のモバイル契約数の80%が5Gとなり、中国、日本、韓国を含む北東アジアではこの数字は66%になるとEricssonは予想している。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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