Googleのウェブブラウザー「Chrome」は多くのリソースを消費すると言われているが、2020年最後のソフトウェアアップデートとなった「Chrome 87」は、高速化など多くの性能向上を約束している。
アップグレードの目玉はタブスロットリングの改良で、「バックグラウンドのタブがCPUを過度に頻繁に動作させるのを防ぎ、非表示タブのレンダリングをやめることで、大きく改善」したという。Googleは、バックグラウンドのタブで行われる処理の40%以上をJavaScriptのタイマーが占めていることを発見し、Chrome 87ではこうしたバックグラウンドの処理を1分につき1回に制限した。Googleの社内テストでは、これによってCPUの使用率が減り、バッテリー持続時間が延びたという。
オクルージョン(表示の重なり)トラッキングも、「Windows」ユーザーにとっては新たなアップグレードだ。これまでは「Chrome OS」および「Mac」でのみ利用できたもので、Chromeはこの機能により、どのブラウザータブが実際に表示されているかを把握できる。その上で、ユーザーが使っているタブにリソースをより効果的に配分できる。Googleによると、これによりChromeは新しいページをより迅速に開いたり読み込んだりでき、いずれの場合もメモリーの消費は抑えられるという。
「bfcache」(back/forward cache:「戻る」「進む」のキャッシュ)も、Chrome 87で強化された機能だ。これにより、「戻る」「進む」によるページ表示が即座にできるようになる。Googleによると、Chrome 87ではこうしたナビゲーションのうち20%が即時表示となる。今後の改良により、この割合を50%まで高める計画だ。この機能はAndroid版で段階的に提供される。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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