GoogleとOracleとの間で争われている「Android」関連の裁判の審理が米国時間10月7日、米連邦最高裁判所で始まった。膨大な金額が絡むこの裁判の結果は、企業各社による将来のソフトウェア開発に多大な影響を与える可能性がある。
GoogleとOracleはこの訴訟で、世界で圧倒的なシェアを誇るGoogleのモバイルOS「Android」のアーキテクチャーをめぐって対決している。争点となっているのは、異なるコードの間の通信を制御する、API(アプリケーションプログラミングインターフェース)が、著作権保護の対象か否かという問題だ。
Androidは、Sun Microsystemsによって開発されたJavaのAPIを一部使用して構築されている。Oracleは2010年にSunを買収し、その後、ソフトウェアを違法に使用しているとしてGoogleを提訴した。Oracleは、90億ドル(約9500億円)近い損害を負ったと主張していた。
Googleにとっては、Androidへの投資は成功だった。全世界で出荷されるスマートフォンのほぼ10台に9台が同OSで動作している。Androidは、スマートフォン以外にも、テレビや自動車のダッシュボードなどすべて合わせて、25億台を超えるデバイスに搭載されている。
10年間にわたって繰り広げられているこの法的争いは、紆余曲折を経て最高裁判所にまで到達した。2016年の最初の大きな裁判ではGoogleが勝訴したが、2年後の控訴審でその判決は覆された。Googleは、何度も最高裁判所にこの裁判の審理を求め、最高裁判所は2019年、その上告を受理すると述べた。口頭弁論は、当初は3月に予定されていたが、新型コロナウイルスの感染拡大で延期され、オンラインで開かれた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」