MFS、マイナス金利時代の住宅ローンは保険--「繰り上げ返済はしない」理由とは

 MFSは10月6日、住宅ローンに付帯する生命保険である団体信用生命保険(団信)の種類別「住宅ローン金利ランキング」を公開した。がんや三大疾病、11疾病、全疾病など、保障範囲の広い団信が提供されている中、住宅ローン利用者はより簡単に最適な団信を持つ住宅ローンが選べるようになる。

団信の種類別「住宅ローン金利ランキング」
団信の種類別「住宅ローン金利ランキング」

 団信は、住宅ローンを借りる際に必ず加入する生命保険で、住宅ローン利用者が一定の状態になった場合、保険会社からの保険金で住宅ローンが完済される仕組み。その内容から、MFS 代表取締役CEOの中山田明氏は「住宅ローンはもやは保険である。ローンではない」と説明する。

 中山田氏によると、35年ローンの場合、事務手数料2.2%+金利0.475%×35年=元本×10.5%が必要になるが、元本×1%×13年=元本×10.5%の住宅ローン控除で相殺される形になるとのこと。そのため、3000万円の住宅ローンを借りた場合、住宅ローン残高=死亡時の保険金となり、無料の保険に加入している状態になるという。

MFS 代表取締役CEOの中山田明氏
MFS 代表取締役CEOの中山田明氏
住宅ローン控除による効果
住宅ローン控除による効果

 これまで死亡や高度障害のみをカバーする団信が一般的だったが、最近はがんや三大疾病、11疾病、全疾病など、より保障範囲の広い団信が提供されている。選択時に重要なのは、保険金支払事由を確認すること。加入条件が緩和された一般団信のほか、がんと診断されるだけで住宅ローン残高が0円になる「がん保障」や、がん+2大疾病で一定の条件を満たすと住宅ローン残高が0円になる「3大疾病保障」などが用意されているが、「全疾病保障」では、がん+2大疾病が含まれていないなど、注意が必要だという。

 住宅ローン金利ランキングは、「新規借り入れ、借り換え」「金利タイプ(変動、10年固定、20年固定、35年固定)」「団信種類(一般、ワイド、がん−、がん、がん+)」別に合計40種類の金利ランキングを確認できるサービス。ランキングから直接金融機関の公式サイトへ遷移してローンの申し込みができ、取り扱い金融機関は9行。順次拡大していく予定だ。

団信種類を加味したおすすめ商品
団信種類を加味したおすすめ商品

 MFSによると、コロナ禍をきっかけに生命保険の見直しを検討した、もしくはしている人は約2割に上り、そのうち病気の保障範囲の拡大を希望する人は約半数を占めているとのこと。住宅ローンには生命保険として団信が付帯されており、一般的な死亡保険や医療保険より割安で保険に加入できる。そのため、住宅ローンの選択には加入する団信の選択が重要になるが、団信は種類が多く、住宅ローンの金利と合わせて比較する必要がある。住宅ローン金利ランキングを使えば、最適な団信を持つ住宅ローンの選択が可能になるとしている。

 中山田氏は「マイナス金利時代の住宅ローン戦略としては、住宅ローンの金利は住宅ローン控除で相殺されていて、団信という割安な保険もついているため、住宅ローンは保険である。がん保障を日本で初めて提供したカーディフ生命保険によると、保険金の支払実績では、死亡・高度障害の約2倍の額をがん保障で支払っており、がん保障はつけたほうがいい。住宅ローンは金利を払っているので、できるだけ早く返すという考えはやめて、保険に入っていると考えて長く利用したほうがいい。そのため繰上返済はしないというのが私からのメッセージ」とコメントした。

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