Donald Trump米大統領は米国時間9月16日、ショート動画アプリTikTokとOracleの間の提携案を承認する用意はまだないとし、この提携が、同アプリをめぐる国家安全保障上の懸念を解決することを確認する必要があると述べた。
「何に関しても承認する用意はない」と、Trump氏はホワイトハウスでの記者会見で述べ、17日に提携案に関する報告を受ける予定だとした。さらに、この提携が「国家安全保障上の懸念に関して100%でなければならない」と強調した。
Trump氏は今後24~36時間以内にTikTokに関する決断を下す見込みだと、CNBCは17日に報じた。
米国におけるTikTokの将来は、Trump氏が同アプリに警戒を示してから不透明なものとなっている。同氏はTikTokを運営する字節跳動(バイトダンス)が米国ユーザーのデータを中国政府に引き渡さざるを得なくなることを懸念している。バイトダンスはユーザーデータを米国に保存しており、バックアップはシンガポールにあるとしている。また、中国政府にデータを求められても応じることはないという。
Trump氏は8月上旬、バイトダンスがTikTokを米国企業に売却しなければ米国で同アプリを禁止するとの意向を発表した。Oracleとの提携は、同社を米国におけるバイトダンスの「信頼のある技術プロバイダー」とするもの。これにより安全保障上の懸念に対処する狙いだ。
Trump氏は、バイトダンスが引き続きTikTokの過半数株式を保有することを懸念していることを示唆した。
「概念的に、好ましくないと思う」と同氏は述べ、「それが事実であれば、私は満足しない」とした。
Mark Meadows米大統領首席補佐官は17日、米政権はまだ提携案の詳細を確認中だと述べつつ、TikTokの過半数株式を中国企業が保有したままとなる提携は、Trump氏の意向にそぐわないとした。
Trump氏は当初、TikTokの一部事業売却を命じた後のいかなる取引についても、米政府は売却資金の一部を受け取るべきだとしていた。しかし弁護士から、そのような支払いを要求する権限は政府にないと言われたという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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