TikTokの最高経営責任者(CEO)Kevin Mayer氏は米国時間8月26日遅く、従業員宛ての書簡で辞任を表明した。Disneyの動画配信を統括していた同氏が退職してTikTokのCEOに就任したのは、わずか3カ月前のことだ。14日にはDonald Trump米大統領が親会社の字節跳動(バイトダンス)に対し、90日以内に米国事業を売却するよう命じる大統領令を発していた。
米CNETが入手した書簡の中で、同氏は「この数週間で政治的環境が急激に変化する中、この企業構造改革によって何が求められるか、自分が担う世界的役割においてそれが何を意味するかについて、深く考えた」と綴り、「この逆境の中、そして、まもなく解決に至るだろうと期待する中で、当社を離れるという私の決断を皆さんに伝えることを心苦しく思う」としている。
さらに「この決断は会社や今後の予想、われわれが築いているものに対する私の考えとは無関係だということを、はっきりさせておきたい」と記している。
Trump米大統領は6日、安全保障上の懸念を理由として、バイトダンスとの取引を禁止する大統領令を発した。同社がTikTokによって大量のユーザーデータを収集し、それが米国の利益に反して中国共産党に利用されるおそれがあるとしている。
大統領令が予告する行動が11月に実行されれば、「Google Play」ストアやAppleの「App Store」でTikTokアプリを提供できなくなり、実質的に米国で同アプリが排除される可能性がある。
TikTokは24日に米政府を提訴し、この大統領令を無効とするよう求めている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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