スタイルポート、不動産販売の「やがて常識になる未来」を作る--ROOV発売からの1年半 - (page 2)

加納恵 (編集部)2020年09月14日 08時30分
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度重なる想定外を乗り越えたシナリオの前倒し

――いつ頃のことですか。

 2019年7月頃ですね。正直これはピンチだと思いました。そこで、不動産情報ウェブサイトに主軸を置いていた営業体制をマンションデベロッパー直販に変更し、広告用のコンテンツとしてだけでなく、モデルルームでの接客をサポートする業務支援ツールとして機能拡張を打ち出しました。

 実際使っていただいた会社からは高い評価をいただけました。早い段階から実践に役立つと言っていただき、手応えを感じられました。

――販売の最前線で使われることでどのあたりが高評価だったのでしょう。

 営業担当者のスキルに依存することなくマンションの説明品質を底上げできること、お客様の理解スピードが早まり接客効率が上がることなどをご評価いただきました。この時は三菱地所レジデンス様、コスモスイニシア様といった業界内でも新しい取り組みに対して積極的な会社を中心に導入していただきました。

 新しい営業先を開拓できたものの、やはり先進的なものという感は拭えず、本格普及に向けては課題を感じていました。また、年末年始やお盆休みなど、モデルルームがお休みになるとROOVの商談機会も少なくなってしまい販売数が減少してしまう。じわじわとしか売れない状況が続きました。

――営業先の開拓にあたり、ROOV自体の変更は。

 物件をよく見せるためのVR技術ではなく、より直感的にわかりやすくするためのコミュニケーションツールとして使うという方針はブレることなく、UI/UXの磨き上げに注力しました。

 加えて、2019年12月には、不動産業界向けマーケティングオートメーションツール「KASIKA(カシカ)」を提供するCocoliveさんと業務提携し、ROOVの利用状況がKASIKA側でレポートされる機能を追加しています。今までお客様の購入確度は、販売員が自身の経験やスキルから予測していましたが、お客様の実際の検討状況に基づくデータから把握できるようになりました。

ROOV閲覧履歴が連携したKASIKAの顧客管理画面
ROOV閲覧履歴が連携したKASIKAの顧客管理画面

 これにより、新築マンション販売担当者の対面接客とお客様の検討行動をROOVによって可視化し、販売活動における接客前・中・後の物件検討状況を一気通貫で分析できるようにしています。

――不動産情報サイトでの採用の伸び悩みに対し、次々と手を打たれていますね。

 危機に直面してから方向を転換しているわけではなく、元々描いていたロードマップに沿って開発を早めたり、営業対象の変更を進めたりしていました。当初描いていたのは不動産情報サイト向けに大量供給した後、高機能サーピスを追加で提供しアップセルを狙うというシナリオだったのですが、それが大幅に崩れてしまった。ですから、その後の開発予定を前倒しにすることで対応しました。

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