スタイルポート、不動産販売の「やがて常識になる未来」を作る--ROOV発売からの1年半 - (page 3)

加納恵 (編集部)2020年09月14日 08時30分
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オンライン商談がさらなる受注増の追い風に

――2月に運用を開始したマンション販売支撲システム「ROOV compass」は、非対面営業をさらにバックアップできるシステムに仕上がっていますね。

 マンション販売の商談で必要になる、平面間取図、3D間取り、ルームマップ、眺望、日照、周辺環境などの物件情報を集約しているのがROOV compassになります。スマホ、PC、タブレットなどの一般的な端末から専用のソフトやアプリを必要とせず、ワンクリックでアクセスできることが特長です。

 この発売に合わせ、これまでROOVとしていたVR内覧システムの名称を「ROOV walk(ルーブ ウォーク)」に改め、今後はROOVブランドの元で一連のサービスを提供していくことを発表しました。

 ROOV walkは個々の部屋タイプがコンテンツとして独立していましたが、ROOV compassと連携することで一元化でき、複数の部屋タイプを平面間取り図とROOV walkで比較検討しやすくなります。さらに閲覧ログを解析することで、お客様が必要としている情報を提供しやすくなり成約につながるケースが多くなっています。ROOV compassはキラーコンテンツとして育ちつつありますね。

ROOV compass「パークホームズ日本橋浜町 ザ レジデンス」トップ画面
ROOV compass「パークホームズ日本橋浜町 ザ レジデンス」トップ画面

――ハイペースで関発を進められたようですが、資金面での心配はなかったのでしょうか。

 もちろんありました。実は2019年の秋口あたりから開始した資金調達が想定通り決まらず、かなり苦しい思いをしました。技術的には評価していただいていたのですが、売上の伸長が安定しなかったため、出資を断られたことも正直ありました。

 そうした状況が半年程度続き、年明けから新型コロナ感染拡大による不安感も大きくなってきた。会社としての存続を最優先し、経営方針をディフェンスモードに切り換え、コストをギリギリまで絞って対応してきました。

 実際、緊急事態宣言が出た4~5月にかけては、商談アポイントがすべてキャンセルになり、今までのあり方を根本的に見直さざるを得なくなりました。元々リモートワークを導入していましたが全社的に原則リモートワーク勤務に切り換え、営業活動においてもリモート以外に手がなくなったことから即座に全商談をオンラインヘと切り換えました。

――今までの商談は、直接出向き、対面でお話しする形をとられていたのですよね。

 そうです。やってみるとオンラインでの商談は対話が難しいのですよね。今までのように対話型で進めるのではだめで、講習のようにこちらの思いをまずお伝えして、そこから質問してもらう形が望ましい。そのためプレゼン資料も対話型からセミナー型に変更し、商談内容を見直しました。営業担当者全員で毎週1回ロールプレイングを実施し、修正点を洗い出して、ROOVのメリットを徹底的に共有することで独自の商談スタイルを作り上げていきました。

 実際にやり方を練り直して商談をはじめたところ、想定以上にアポイントが取れるようになりました。これはうれしい誤算だったのですが、商談先の企業の方もリモート勤務に切り換わったためアポ取りがとにかくスムーズ。移動時間も不要なため、商談件数自体も大幅に増やせました。

 ROOV自体のコンセプトがオンラインマンションギャラリーなので、商談時にも画面共有機能を使ったデモによりわかりやすくROOVの説明ができます。実際にオンラインでROOVを使用して接客しているイメージ持っていただくことができました。効率的に商談ができるほか、実際にオンライン接客する場面をリアルにイメージしてもらえる。オンラインに切り換えてから商談数もクロージングの確率も格段に上がりました。

――オンライン商談以外にも何か取り組みをされましたか。

 リードを獲得するためウェビナーも開始しました。初の試みだったのでコンテンツも開催案内も手探りで進めましたが、150人前後の参加者を集められました。毎回、申し込みからウェビナー終了まで、途中で離脱せず参加してくれた方が多かったのもうれしかっでたすね。初回を視聴した方が社内の別の方におすすめしてくれるなど、対象クライアント社内での認知向上にも役立ちました。

――非対面、オンライン化が追い風になったようですね。

 4月からの受注額は2019年末時点と比較して2倍、以降、毎月最高記録を更新し続けています。コロナ後の6カ月の月間平均受注額はコロナ前の1年間同平均の4倍に急成長を遂げました。現時点でもまだ伸び続けています。

 実際、採用数が伸びず資金調達が思うようにいかなかった時期には、スタッフの人数を絞るなど厳しい選択も迫られました。ここ数カ月は受注数が増加したこともあり、再度スタッフに戻ってきてもうらなどの動きも出ています。

 キャズムを超えるのがなかなか難しかったROOVですが、非対面化の動きが高まる中、攻略が遅れていた地方の会社からもオーダーをいただけるようになりました。VR 内覧コンテンツという1つの機能からオンラインマンションギャラリーとしての認知を獲得し、今後さらなる広がりをみせていきたいと考えています。

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