高性能なカメラを搭載するスマートフォンを手に入れるために大金を費やす必要はない。新しい「iPhone SE」と「Pixel 4a」でポートレート写真や風景写真、ナイトモード写真、自撮り写真を撮影してみて、400ドル程度の投資でその2倍(もしくは3倍)の価格のスマートフォンとほぼ同等のカメラが手に入ることを、筆者は実感した。
399ドル(日本では税別4万4800円)のiPhone SEは、低価格のスマートフォンを購入するからといって、カメラの品質を犠牲にしなくてもいいことを証明してくれた。iPhone SEのカメラは、ほとんどの状況で高画質の写真を撮影できる。それでは、Googleの349ドル(税込4万2900円)のPixel 4aは、iPhone SEよりも優れているのだろうか。いずれのスマートフォンも単一の背面カメラを備えており、巧みなコンピュテーショナルフォトグラフィー技術のいくつかを、各社のより高価なモデル(「iPhone 11」と「Pixel 4」)から継承している。
この2つのスマートフォンで見事な1枚を撮るのは簡単だ。カメラアプリを起動し、レンズを被写体に向けてシャッターボタンを押せば、驚くほど美しい写真をほぼ確実に撮影できる。サンフランシスコの、悪い意味で有名な、霧に満ちた曇天の夏の日でさえ、これらのスマートフォンで撮影すると、魅力的に見える。
風景写真を横に並べて比較すると、違いを見つけるのは難しい。どちらも色と露出が秀逸で、暗い部分と明るい部分のディテールのバランスをとる標準搭載のHDRモードのおかげで、ダイナミックレンジも良好だ。
全体的に、明るい晴天の下では、iPhone SEで撮影した写真の方がPixel 4aよりも色が鮮やかなように感じた。しかし、曇天の日に両方のスマートフォンで撮影した写真は、ほぼ見分けがつかない。違いを見つけるには、近づいて凝視する必要があるが、下の写真のように100%の倍率では、Pixel 4aの方がよりシャープでディテールが保たれていることを確認できる。
Pixel 4aでは、HDRモードをより細かく制御できる。ビューファインダーの画像をタップして、暗い部分と明るい部分を調整し、シャッターを押すと実際にどんな仕上がりになるのかを、ライブプレビューで確認できるのだ。ただし、Pixel 4aは画像を確認できるまで処理するのに数秒かかる。一方、iPhone SEは、シャッターを押すと、「Smart HDR」を使用して最終的なHDR画像をほぼ瞬時に映し出す。
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