「iPad」にはしばらく前から搭載されていた動画のピクチャ・イン・ピクチャ機能が、iOS 14でようやくiPhoneにも登場する。正直に言えば、ピクチャ・イン・ピクチャというより「ピクチャ・イン・ホーム画面」、あるいは「ピクチャ・イン・さまざまなアプリ」という印象だ。動画再生だけではなく、「FaceTime」通話でも使用できる。
FaceTimeの通話画面を小さいウィンドウにして、iPhone上で別の操作ができるのは気に入っている。これなら、相手にあの空白の画面を見せずに会話を続行できるからだ。しかも、小さくしたFaceTimeのウィンドウは大体どこにでも移動できる。
動画の場合も同じような動作だ。「Safari」などのアプリで全画面にして動画を視聴している場合なら、上にスワイプしてアプリ切り替え画面を表示し、ホーム画面をタップすれば、動画が小さくなる。動画ウィンドウは、サイズも変えられるし、自由に動かすこともできる。ウィンドウを端っこから追い出すと、画像なしで音声のみの再生が続行される。
基調講演では触れられなかったが、AppleのウェブサイトにあるiOS 14プレビューページの終わりの方で、多くの人が長年待ち望んでいた機能が小さく紹介されている。システムのデフォルトのアプリを、サードパーティーのアプリから選べる機能だ。
iOS 14では、サードパーティーのアプリをデフォルトのブラウザーやメールアプリに設定できるようになる。ここで注意したいのは、アプリの開発元が、これに対応したブラウザーやメールアプリであるとアプリで明示する必要があるということだ。理論的には、「Chrome」や「Firefox」をデフォルトのモバイルブラウザーに、「Gmail」をデフォルトのメールアプリにすることも可能になる。各開発元が対応したら、さっそく試してみたい。
新しい翻訳アプリには、2つのモードがある。縦長表示のときは、単語やフレーズを翻訳させたり、単語の意味を表示したりできる。横長表示にすると対話モードになり、発話ごとに画面の半分に翻訳を表示することができる。翻訳を全画面で表示することも、読み上げさせることも可能だ。
「Googleマップ」には、だいぶ前から自転車の経路案内機能があった。iOS 14では、Apple純正のマップアプリにも独自の同じ機能が追加される。加えて、よくできたオプション機能もある。勾配や、道路の状態、自転車を押して歩かなければならないエリアなどの警告が示されるのだ。また、階段や坂、混雑した道路を避けたルートを表示するかどうかも切り替えられる。マップが示す自転車の経路上には、自転車店やコーヒーショップも表示される。ただし、リリースの時点で自転車の経路案内を利用できるのは、少数の都市に限られる。
iOS 14の便利な機能として、アプリがバックグラウンドでカメラやマイクを使っている時にライトで知らせてくれるというものがある。マイクがオンなら画面の右上部にオレンジのドットが表示される。ドットが緑なら、アプリがカメラを利用しているということだ。
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